第三三一海軍航空隊

第三三一海軍航空隊の概要

第三三一海軍航空隊（だい331かいぐんこうくうたい）は、日本海軍の一部隊であり、主に太平洋戦争の後半において、蘭印地方の防空任務に従事しました。この部隊は、劣勢にあるソロモン諸島方面を補うために新たに編成され、零式艦上戦闘機や天山を使用して様々な作戦に参与しました。

沿革

昭和18年に設立されたこの航空隊は、大分航空基地を拠点にし、南西方面艦隊に配属されました。開隊時の編制は、零戦24機と天山24機という構成でした。初めはシンガポールに向かう計画でしたが、現地の状況が変化し、最終的にはスマトラ島北方のサバン島飛行場に着陸します。この時期に天山隊は分離独立し、新たに第五五一海軍航空隊として編成され、活動を開始しました。

1943年の9月には、カーニコバル島において新しい飛行場が完成し、続いて装備された航空隊の運用が進みました。しかし、海上の状況は厳しく、第十三航空艦隊での編成に取り組んでいます。12月には、竜一号作戦としてビルマのタボイ飛行場へ派遣され、空中戦において6機を撃墜する成功を収めました。

第二次世界大戦の進行

昭和19年に入ると、第三三一航空隊はメルギー地域での敵機に遭遇し、迎撃戦を展開し、さらにペリリュー島への移動を進めます。3月には再び編成が行われ、その後は蘭印の防空に従事する体制が整えられました。

また、1945年1月には特攻編成が行われ、「神州隊」として特別な任務に加わりますが、その後の戦局により解散が決定されます。戦後マラッカ海峡での対潜掃討作戦や特攻行動等も行ったものの、主力としての活動は限られていました。

機種と司令官

主力機種には、零式艦上戦闘機や当初の主力攻撃機である天山、そして後の再編成で使用された九七式艦上攻撃機が含まれています。司令官としては、下田久夫中佐が昭和18年7月1日から指揮を執り、さらに埴田照之が昭和19年11月1日から戦後の解散まで指導にあたりました。

終焉とその後

終戦を迎えると、第三三一海軍航空隊は解隊され、蘭印における防空の役割は消滅しました。この時期には多くの隊員が補給の途絶により、厳しい状況に陥っていました。日本の海軍航空隊が活動していた地区では、戦局の激化に伴い、多くの部隊が苦境に立たされました。

これらの経緯から、第三三一海軍航空隊は日本海軍の一翼を担いながらも、戦争の流れの中で多くの試練を経験した部隊であったと言えるでしょう。

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