第三十七号哨戒特務艇

第三十七号哨戒特務艇の艦歴

第三十七号哨戒特務艇（だいさんじゅうななごうしょうかいとくむてい）は、日本海軍の特務艇に分類される艦艇で、第一号型哨戒特務艇の17番艇です。この艦は、歴史の中でその運命を大きく揺るがす出来事に遭遇しました。

艦艇の設計と建造

本艦は、マル戦計画の特務艇として計画され、艦番号第2121号の艦型の37番艇として建造が進められました。1944年11月5日には、艦名が第三十七号哨戒特務艇に決定されました。この時点で本艦は第一号型哨戒特務艇の14番艇として正式に認識され、横須賀鎮守府に本籍を置くこととなりました。

1945年5月4日、艦の船体がほぼ完成し、三保造船所から横須賀海軍工廠に引き渡されました。そして、6月2日に竣工し、本籍が呉鎮守府に変更されました。その後、大阪警備府神戸港湾警備隊に編入されて活動を開始しました。

空襲と沈没

しかし、艦の運命は決して安泰ではありませんでした。1945年7月18日、横須賀での停泊中にアメリカ艦上機からの空襲を受け、激しい攻撃にさらされました。この攻撃によって三十七号哨戒特務艇は被弾し、沈没する事態となりました。この出来事は、艦艇の歴史における悲劇的な一幕を物語っています。

除籍と解体

その後、1947年2月1日、第三十七号哨戒特務艇は行動不能艦艇として分類され、5月3日に海軍の編制廃止に伴い除籍されました。さらに11月22日には、在東京アメリカ極東海軍司令部より本艇の解体指令が下され、艦艇としての役目は終わりました。

脚注と参考文献

本艦に関する詳細な情報や歴史は、複数の文献に記載されています。具体的には、海軍省や復員庁の公式記録、戦史叢書などが重要な情報源です。これらの文献は、当時の艦艇の運用や組織の動向を理解するために欠かせない資料となっています。

終わりに

第三十七号哨戒特務艇は、日本海軍の歴史の中で短いが印象深い役割を果たしました。戦時中の不幸な帰結を迎えたこの艦艇は、多くの艦艇同様、戦争の悲劇的な側面を教えてくれます。本艦の歴史を振り返ることは、過去の教訓を次世代に伝える手段でもあるのです。

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