第三十九号型水雷艇

第三十九号型水雷艇

第三十九号型水雷艇は、日本海軍における二等水雷艇の一群で、ヤーロー型として知られています。この型は1896年度の初期拡張計画に基づいてヤーロー社に発注された10隻の艦艇から成り、当初の計画よりも排水量が80トンから110トンへと増加した背景には、新たに登場した水雷艇駆逐艦に対抗するための必要性がありました。

構成

同型艦の建造はすべてヤーロー社が担当し、組立は横須賀海軍造船廠および佐世保海軍造船廠で行われました。具体的な艦艇名は以下の通りです:

• - 第39号: 1901年2月18日竣工
• - 第40号: 1901年3月4日竣工
• - 第41号: 1901年3月7日竣工
• - 第42号: 1901年4月29日竣工
• - 第43号: 1901年4月29日竣工
• - 第62号: 1902年3月16日竣工
• - 第63号: 1902年2月26日竣工
• - 第64号: 1902年3月25日竣工
• - 第65号: 1902年3月15日竣工
• - 第66号: 1902年4月1日竣工

戦歴

日露戦争においては、水雷艇隊の一員として三十九号型の艦艇が活躍しました。特に旅順港の攻略作戦においては、艦艇の大半が陸上からの砲撃により動けなくなる中で、セヴァストーポリ戦艦への夜襲が行われました。1904年12月9日、雪の中での攻撃が開始され、風の影響で一時中止されたものの、翌12日からは連続して攻撃が続けられました。15日の夜、厳しい気象条件の中で行われた攻撃によって、セヴァストーポリ艦尾への魚雷攻撃が成功し、浸水によってその戦闘能力を失わせました。この攻撃の結果、第42号および第50号型の53号が戦没し、合わせて35名が戦闘で命を落としました。

また、日本海海戦ではこの型の艦艇も参加し、非常に重要な役割を果たしましたが、この時には戦没する艦艇はありませんでした。最終的に、残存する艦艇のほとんどは1913年および1916年に除籍されています。

技術的特徴

この型の水雷艇は、従来の水雷艇よりも大きな排水量と能力を持ち、後に駆逐艦へと進化する水雷艇駆逐艦に対抗するために設計されました。そのため、性能や武装においても当時の海軍の要請に応える形で改良が施されていました。

まとめ

第三十九号型水雷艇は、日露戦争を通じてその真価を発揮し、日本海軍の海上戦力に寄与しました。多くの艦艇が歴史の中に名を刻んでおり、その役割や戦歴は今なお軍事史の重要な一部として語り継がれています。

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