第三号哨戒特務艇

第三号哨戒特務艇について

第三号哨戒特務艇は、日本海軍に属する特務艇の一隻であり、第一号型哨戒特務艇の3番艇として1944年に建造が始まりました。この艇は、マル戦計画に基づいて設計され、艦名は仮に第2123号艦として記されていました。

艦歴の始まり

1944年11月5日、正式に第三号哨戒特務艇と命名され、横須賀鎮守府の所属と定められます。その後、1945年6月5日に船体がほぼ完成し、株式会社山西造船鉄工所から横須賀海軍工廠へと引き渡されました。さらに8月5日には竣工を迎えましたが、その後の本籍設定や部隊への編入に関しての記録は残されていません。

終戦時には浦賀に所在し、その後長浦へと移航されました。1947年1月12日、横須賀地方復員局により特別輸送艦に指定され、帝国特務艇籍からは除籍されました。船名も哨特第三号へと変更され、特別保管艦に分類されます。

戦後の運命

2月1日には行動不能艦艇に指定され、4月15日には特別輸送艦の指定も解かれます。そして11月22日、アメリカ極東海軍司令部からこの艦の漁船への改造が許可されました。この経緯から、第三号哨戒特務艇は戦後に民間で利用される道を歩むことになりました。

脚注と参考文献

艦艇に関する詳細な情報は、複数の公文書や海軍に関する資料に基づいて提供されています。特に、昭和19年、20年、22年に関連する文書や、海軍省、復員庁の記録は重要な証拠となっています。その他にも、多くの歴史的文献がこの艦艇の背景や運命を描写しており、興味深い内容が豊富です。たとえば、1996年に発行された「世界の艦船 No. 507 増刊第45集」や、防衛研修所戦史室の「戦史叢書 第88巻」などが参考になります。

このように、第三号哨戒特務艇は日本の海軍史の中で興味深い役割を果たした艦艇の一つであり、戦後の漁船への改造という経緯もまた、一つの歴史的物語を物語っています。

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