第三四一海軍航空隊

第三四一海軍航空隊について

第三四一海軍航空隊（だい341かいぐんこうくうたい）は、第二次世界大戦中の日本海軍において重要な役割を果たした航空部隊です。この部隊は、特に太平洋戦争の終盤において、絶対国防圏の防衛を目的とした主力戦闘機隊として位置づけられ、護衛や迎撃、戦闘行動に従事しました。通称「獅子部隊」とも呼ばれました。

沿革

設立と初期の活動

第三四一海軍航空隊は1943年11月15日に松山飛行場で設立され、第一航空艦隊の直轄部隊となりました。当初、紫電戦闘機36機を装備することが計画されましたが、調達が間に合わず、零式艦上戦闘機を用いて活動を開始しました。その後、同年12月5日に笠之原飛行場へ進出しました。

1944年1月14日には館山飛行場に移動し、1月18日には3機の紫電を調達しました。2月には新たに第六十一航空戦隊が編成され、機数は76機に増加しました。この時期、紫電の調達遅れから館山での訓練に専念しました。

戦闘行動の開始

1944年6月12日、あ号作戦が発動され、13機の零戦隊を用いてテニアン島へ向けて出撃しましたが、硫黄島に到着した際に迎撃を受け、大きな損害を被りました。その後の戦闘でも、連続して打撃を受け、稼働機が激減しました。

7月10日には第二航空艦隊に編入され、紫電96機に増強されましたが、依然として多くの戦闘で損失を出し続けました。同年10月14日には台湾沖航空戦に参加し、クラーク飛行場への出撃を果たしましたが、敵機との接触がなく多くの機体を喪失しました。

特攻隊の支援と解散

戦局が悪化する中、1945年1月には指揮官舟木忠夫中佐が特攻隊員の選抜や壮行会を実施し、消耗が続く中でも出撃を続けました。特に1月4日、クラーク飛行場が攻撃され、稼働機が全損する大打撃を被りました。その後、隊員は他の部隊に編成されて活動を続けました。

最終的には1945年3月1日に解散式が行われ、残った搭乗員17名は第三四三海軍航空隊に編入されることとなりました。このように、第三四一海軍航空隊は多くの戦闘を経験しつつも、終息の形を迎えました。

主力機材

• - 零式艦上戦闘機: 紫電が調達されるまで使用された
• - 紫電: 外地進出後の主力戦闘機として計画されました

歴代司令

• - 小笠原章一 中佐 (昭和18年11月15日 - )
• - 岡村基春 大佐 (昭和19年5月2日 - )
• - 舟木忠夫 中佐 (昭和19年10月1日 - 昭和20年3月1日解隊)

このように、第三四一海軍航空隊は、その名の下で激しい戦闘を経て、激動の時代を生き抜いた部隊であり、多くの歴史的な出来事に関わりました。また、関連して、同時期に設立された第三四五海軍航空隊と第三六一海軍航空隊も、紫電の導入を期待されたが達成できずに解散せざるを得なかったことが記録されています。

参考文献

• - 『日本海軍編制事典』（芙蓉書房出版　2003年）
• - 『航空隊戦史』（新人物往来社　2001年）
• - 『日本海軍航空史2』（時事通信社　1969年）
• - 『戦史叢書　海軍航空概史』（朝雲新聞社　1976年）
• - 『戦史叢書　海軍捷号作戦1』（朝雲新聞社　1970年）
• - 『戦史叢書　海軍捷号作戦2』（朝雲新聞社　1972年）
• - 『連合艦隊海空戦戦闘詳報別巻1』（アテネ書房　1996年）

このように、第三四一海軍航空隊の歴史は、戦争の厳しさと航空戦力の重要性を物語っています。

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