第二次臨時行政調査会

第二次臨時行政調査会について

第二次臨時行政調査会（通称：土光臨調）は、1981年に設立され、鈴木善幸内閣のもとで財政再建を目指しました。この調査会は、行財政改革に焦点を当て、効率的な行政運営を実現するための審議を行うことを目的としていました。特に、会長の土光敏夫氏が中心となり、政府の運営方法に対する根本的な見直しを提案する場となりました。

活動の概要

第二次臨調は、行財政改革を中心に各省庁の総合調整を進めました。また、各省の職員数や予算の配分についても大幅な見直しが提案されました。その中でも特に注目されたのが「ゼロ・シーリング」という新たな予算要求基準です。これは、予算の伸び率をゼロにするもので、行政改革と財政再建を同時に進めるための重要な施策として位置づけられました。

しかし、この施策の実行には大蔵省の主導が強く、実際のところ行政改革が財政再建に取り込まれる形になってしまいました。このため、本来の目的であった行財政の抜本的な改革には限界が見られました。それでも、田中角栄元首相などの政治的サポートを受けながら、いくつかの重要な提言を実現させることに成功しました。

実施提言

調査会が発表した主な提言には、以下のようなものがあります：

• - 1984年度までに赤字国債をゼロにする：国の財政健全化を促進するために、赤字国債の発行を引き上げない方針が示されました。
• - 官業の民営化：国鉄や日本電信電話公社、日本専売公社等、多くの官営事業を民営化することが提言されました。
• - 3K赤字の解消：具体的には、米、国鉄、健康保険といった分野での赤字を解消するための政策を提案しました。この取り組みは、後の政権におけるいくつかの主要な改革への道を開くことになりました。

調査会の主要メンバーには、土光氏の他に、日本の政界で名を馳せた瀬島龍三、加藤寛、屋山太郎といった著名な専門家が名を連ねています。彼らの提言は、中曽根康弘政権における行政改革に大きな影響を与え、また、後に設置された総務庁や省庁再編の流れにも寄与しました。

結論

第二次臨時行政調査会は、日本における行政改革の流れにおいて非常に重要な役割を果たしました。行財政の効率化や民営化を議論することにより、今後の行政のあり方に大きな影響を与えました。その成果は後の世代の政策にも色濃く影響を与え、現在の日本社会にもその影響が続いているといえるでしょう。

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