第二青函丸

第二青函丸の概要と運航歴

概要

第二青函丸（だいにせいかんまる）は、鉄道省が運営する青函航路における鉄道連絡船です。これは、従来の第一青函丸を基にした改良型であり、主に鉄道車両を運搬するための専用の船舶です。全長112.78mの船体を持ち、乗客輸送以外の貨物輸送の需要を満たす役割を果たしました。

建造の経緯

第一青函丸が就航したことで、青函航路の貨車輸送能力が向上したものの、その運航中に発生したタービントラブルが問題視されました。特に、貨物の積載能力が大きいことから、運航休止の際の影響は甚大でした。こうした背景から、第二青函丸が建造されました。この新しい船は、第一青函丸の問題点を改善し、運航の安定性を向上させることを目的としました。

船体構造

第二青函丸の船体は、第一青函丸と同様に車両甲板には4線の軌道が敷設されていますが、荒天時における貨物の損傷を防ぐために、船体は1.2m延長されるなど、様々な改良が施されています。特に、船首楼の高さは5.2mとし、大型化されたことで、先頭車両を覆う構造が実現されました。また、甲板の構造も改善され、傾斜に強い設計となっています。

運航

第二青函丸は、効率的な運航を目指し、1930年10月1日から第一青函丸と共に1日3往復の運航態勢を整えました。これにより、貨車輸送の需要に柔軟に対応できるようになりました。運航中は双方の船が故障した際の貨車輸送能力の変動を抑えるため、定期的に運航を行いながら運航効率を最大限に引き上げました。

沿革

以下は第二青函丸の主な歴史的出来事です：

• - 1930年9月1日 - 就航開始
• - 1935年2月21日 - 湯の島沖で他船と衝突
• - 1943年12月2日 - 積載貨車からの火災発生
• - 1945年7月14日 - アメリカ軍の攻撃を受け、最終的に沈没

第二青函丸は多くの歴史的出来事を乗り越えながら、青函航路における重要な輸送手段としての役割を果たし続けました。戦争の影響を受けたものの、その存在は青函地域における貨物輸送の効率化に大きく寄与しました。

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