第五十八号駆潜艇

第五十八号駆潜艇の概要

第五十八号駆潜艇は、日本海軍によって建造された駆潜艇であり、第二十八号型の最後の艦船として位置付けられています。日本海軍内部では、第十三号型の46番艇として分類されており、艦艇類別等級においても特異な存在です。本艦は基本計画番号K8Bに基づいて建造され、その後の艦艇建造では基本計画番号K8Cへと移行していきました。

艇歴

この駆潜艇は、マル急計画の一部として第440号艦型の19番艇として計画されました。1943年6月5日に新潟鐵工所の新潟工場で起工し、8月31日に正式に第五十八号駆潜艇と命名されました。本艦は、呉鎮守府を本籍地とし、同年10月30日に進水を果たします。そして1944年1月26日に竣工し、その後も呉鎮守府の警備駆潜艇として活躍します。

その後、佐世保鎮守府の防備戦隊に編入され、同年2月からは軍隊区分機雷部隊に所属し、第十八戦隊の護衛任務に従事します。奄美大島方面での行動中、悪石島や北大東島での対潜掃蕩任務を遂行しました。

戦闘活動と運用

1944年4月には、陸軍徴傭船南丸が沈没したため、対潜掃蕩に向かいます。この任務後は、数度にわたって艦艇護衛任務を帯び、特にダバオや基隆、タウィタウィ島方面で船団護衛活動を行います。8月には、佐世保鎮守府の指揮下に戻り、整備期間を経ながらも、主に護衛任務を継続します。

1945年10月、第五十八号駆潜艇は与えられた任務を終え、帝国駆潜艇籍から除名されます。これに伴い、長い任務の幕を下ろしました。

艤装員と駆潜艇長

本艦には多くの艦長が在任しましたが、その中には川村光雄大尉も含まれます。彼は竣工から戦死まで艦長として指揮を執り、その後も艦艇運営において重要な役割を果たしました。艦長はその後、山本悦六少佐、美郷幸一大尉などが続き、彼らもまた数々の戦闘に挑みました。

終結と評価

最後に、この駆潜艇の設計や運用は日本海軍にとって重要な経験となりました。多くの艦長や乗組員が命を賭して任務を遂行したことで、戦争の中での駆潜艇の役割を見直すきっかけとなりました。第五十八号駆潜艇は、戦局の激化にあたって数々の艦艇護衛任務を果たし、その歴史は今日の海軍関連文献の中でも重要な位置を占めています。

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