第八十六号哨戒特務艇

第八十六号哨戒特務艇について

第八十六号哨戒特務艇（だいはちじゅうろくごうしょうかいとくむてい）は、日本海軍において未成の特務艇として位置づけられています。この艇は、第一号型哨戒特務艇の一隻ですが、特筆すべき点は実際に命名された記録がないことです。また、特務艇類別等級別表にもその名は登場していません。

計画の背景

第八十六号哨戒特務艇は、マル戦計画の一環として設計され、特務艇第2121号艦型の86番艇として計画されました。当初は仮称艦名として第2206号艦が設定されています。1945年2月12日に株式会社米子造船所で起工しましたが、残念ながらこの艇は終戦時において未成のままでした。

工事の進捗と中止

工事は進行し、船体工程は65%まで達したものの、1945年8月17日に工事中止が発令されました。終戦直後、米子造船所の船台上にこの艇は放置され、その後の運命は不透明なものとなりました。

戦後の動向

1947年11月22日、在東京アメリカ極東海軍司令部から本艇の漁船への改造が許可されるという動きがありました。しかし、その後の詳細については不明であり、その運命は今なお語られることはありません。

まとめ

第八十六号哨戒特務艇は、その未成の特務艇という位置づけや、工事の中止、戦後の改造の許可など、様々な歴史的要素を含んでいます。日本海軍の艦艇の一例として、その存在は重要な意味を持っています。また、この艇については、各種の文献や資料が今も残されており、研究や評価の対象となることでしょう。

参考文献

• - 復員庁 (昭和22年2月1日付)
• - 在東京アメリカ極東海軍司令部 (1947年11月22日付)
• - 世界の艦船 No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』
• - 福井静夫 『昭和軍艦概史III 終戦と帝国艦艇 -わが海軍の終焉と艦艇の帰趨-』
• - 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第88巻『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』
• - 丸スペシャル No. 49 日本海軍艦艇シリーズ『駆潜艇・哨戒艇』

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