第十宗谷丸

第十宗谷丸について



第十宗谷丸（だい10そうやまる）は、かつて東日本海フェリーが運航していた多目的フェリーです。本船は、1984年5月に内海造船田熊工場で建造され、日本の利礼航路に就航しました。

船の歴史と運航経歴



このフェリーは、設計上の特性により特に耐氷性に優れており、また船底前部は二重底構造であることから、航海中の安全性が確保されています。第十宗谷丸は、自動車を運ぶ車両渡船でありながら、旅客も収容することができる設計でした。

本船は1997年に引退し、その後韓国の航路へと移管されました。引退後は韓一高速のもとでHANIL CARFERRY NO.1という名称で再出航しました。これにより、韓国においても多くの人々に利用されることとなりました。

2007年には、フィリピンのGothong Southern Shipping Linesに売却され、Dona Rita Sr.として再び航海を続けます。このように、売却のたびに名を変えながら、異なる地域での運航を果たしてきました。

2011年には、再度売却されTrans-Asia Shipping Linesに引き継がれ、Trans-Asia 8という名前で出航しました。この転換により、フィリピン国内の重要な航路の一つであるセブ - イロイロ航路に就航し、多くの旅客や貨物を運ぶ役割を果たすことになります。

設計と構造



第十宗谷丸は全通甲板型の船舶であり、特に自動車の載せ降ろしに対応した構造となっています。さらに、耐氷設計が施されているため、冷たい海域での航行にも適応しています。このことは、北国の厳しい気候条件を克服するための重要な要素となっており、旅客や車両の安全な輸送を実現しています。

フィリピンへの売却後、既存の船室は増設され、より多くの旅客を受け入れられるよう改良が施されています。その結果、より快適な船の利用が可能となり、多くの人々に愛される存在となりました。

参考文献と外部リンク



本船に関する詳細な情報は、次の文献やリンクから確認できます。

第十宗谷丸は、移り変わる時代の中でさまざまな顔を持ちながらも、今なお航海を続ける船の一つです。

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