第四インタナショナル中央書記局

第四インターナショナル中央書記局：日本の新左翼運動における一党派

1966年、日本の新左翼運動において重要な位置を占めていた第四インターナショナル中央書記局。その成立から活動、そして終焉へと至る歴史を紐解いていきます。本党派は、日本革命的共産主義者同盟（第四インターナショナル日本支部）から分裂する形で誕生しました。その背景には、日本社会党や社会主義青年同盟への加入戦術をめぐる深刻な対立がありました。特に、青年組織「青年インター」からのメンバーが多く参加したことが、その後の党派の性格を決定づけたと言えるでしょう。

機関紙とイデオロギー

不定期刊行の機関紙『第四インタナショナル』は、同党派の思想を伝える重要な媒体でした。「帝国主義打倒！スターリニスト官僚打倒！第四インタナショナルに結集せよ！」というスローガンは、彼らの革命的な立場を鮮やかに示しています。機関紙は現在では発行されていませんが、当時の彼らの熱意と理念を伝える貴重な史料となっています。

国際関係と路線対立

1966年には、第四インターナショナル国際委員会の第3回大会に参加しましたが、その後は決別を宣言しました。その理由は、労働党批判的支持問題や「歪曲された労働者国家」問題に関する見解の相違です。第四インターナショナル中央書記局は、「歪曲された労働者国家」をブルジョア国家と捉え、フランス労働者の闘争と同様の立場をとりました。しかし、他の国際組織とは一線を画し、国際的には孤立した状態が続きました。

組織と活動範囲

主要な活動拠点は福岡県にありましたが、東京都や大阪府にも組織が存在していました。現在、連絡先は東京都と大阪府のみが確認されており、福岡県の組織は消滅したと考えられています。

他党派との関係

[第四インターナショナル]]中央書記局は、同系統の他の党派に対しても批判的な姿勢を崩しませんでした。例えば、日本革命的共産主義者同盟（JRCL）（かけはし）と国際主義労働者全国協議会（労働者の力）の合流の動きに対しては、国際組織の統一書記局派（US派）と国際委員会派（IC派）の両方を解体すべきと主張しました。また、[[第4インターナショナル日本支部再建準備グループ]をパブロ主義であるとして批判するなど、独自の路線を貫きました。

出版活動とその後

出版元である「国際社会評論社」を通じて、『現代における歴史と階級意識』『ソ連邦・東欧・そして中国―現代における歴史と階級意識２』といった書籍を出版しました。これらの著作は、彼らの思想や歴史観を理解する上で重要な資料となっています。

中央大学細胞は後に国際スパルタシスト潮流と合同し、スパルタシスト日本グループを形成しました。これは、第四インターナショナル中央書記局の活動の終焉を意味する出来事の一つと言えるでしょう。

第四インターナショナル中央書記局は、日本の新左翼運動における一党派として、独自のイデオロギーと活動によって歴史にその名を刻みました。その存在は、当時の複雑な政治状況や思想潮流を理解する上で貴重な示唆を与えてくれます。彼らの活動と思想を詳細に研究することで、日本の新左翼運動全体の理解が深まることは間違いありません。

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