第四共和政

「第四共和政（だいよんきょうわせい）」あるいは「第四共和国（だいよんきょうわこく）」という言葉は、様々な国で使用されている政治体制の呼称です。

共和政体が成立した際に、過去に同じ国で共和政が廃止され再び樹立された歴史がある場合、その順番を示す番号が付けられます。「第四」という番号が付された共和政は、その国において四度目に樹立された共和政体であることを意味します。

この呼称は、特に以下の国々において用いられています。

フランス第四共和政: 1946年から1958年までの期間を指します。第二次世界大戦後のフランスで成立した共和政体ですが、政治的不安定さを抱え、比較的短命に終わりました。この体制が終了した後、現在の第五共和政へと移行しました。

フィリピン第四共和政: 1972年から1986年までの期間にわたるフィリピンの政治体制を指します。この時期は、マルコス大統領による権威主義的な統治が行われた時代として知られています。

大韓民国第四共和政: 1972年から1979年までの期間の大韓民国の政体を指します。「第四共和国」とも呼ばれ、朴正煕大統領のもとで制定された維新憲法に基づく権威主義体制が敷かれました。この時期の政治状況は、後に『第4共和国』というタイトルのテレビドラマ作品でも描かれています。

トーゴ第四共和政: 1992年から現在に至るトーゴ共和国の共和政体制を指します。この期間に、複数政党制に基づく新しい憲法が制定されました。

ガーナ第四共和政: 1992年から現在に至るガーナ共和国の共和政体制です。軍事政権から民政移管が実現し、民主的な共和政が再確立されました。

ニジェール第四共和政: 1996年から1999年までの比較的短い期間存在したニジェールの共和政体制です。この期間の後、政変を経て別の共和政体制へと移行しました。

* ナイジェリア第四共和政: 1999年から現在に至るナイジェリア連邦共和国の共和政体制です。長期間続いた軍事政権が終わり、民主的な統治が再開された時期にあたります。

このように、「第四共和政」という言葉は、国によって指し示す歴史的な期間や体制が大きく異なります。それぞれの国の憲法史や政治史を理解する上で重要な区分となりますが、どの国の第四共和政について述べているのかは、文脈から判断する必要があります。

なお、同様に番号で区分される共和政体としては、第一共和政、第二共和政、第三共和政、そして第五共和政といった呼称も存在し、それぞれ特定の国の歴史上の政体を示す際に用いられます。これらの呼称もまた、複数の国で使用される場合があり、注意が必要です。

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