第百三号哨戒艇

第百三号哨戒艇の歴史と運命

概要

第百三号哨戒艇（だいひゃくさんごうしょうかいてい）は、大日本帝国海軍に組み入れられた鹵獲艦艇の一つです。この艦艇は、元々アメリカ海軍の掃海艇、フィンチ（USS Finch, AM-9）として知られていました。フィンチは、第一次世界大戦後に建造され、後に日本の海軍に捕獲されたことでその運命が大きく変わりました。

船歴

フィンチは、1918年9月10日にアメリカのスタンダード造船会社で竣工しました。艦艇としての任務を果たしながら歴史の一部を担ったのですが、1942年4月11日、フィリピンのマニラ湾において、日本軍の攻撃により撃沈されてしまいます。この事件は、多くの艦艇の運命を変えた瞬間でもありました。

その後、同年5月には浮揚され、日本の第百三海軍工作部によって修理されることになります。この修理を経て、1943年4月1日に「第百三号哨戒艇」と改名され、哨戒艇としての役割が与えられました。これにより、本籍を舞鶴鎮守府に定められ、第三南遣艦隊に編入されました。

戦歴と最期

第百三号哨戒艇は、その後の戦局でも重要な役割を果たしましたが、1945年1月12日、南ベトナムのファンリ沖でアメリカ海軍の空母艦載機による空襲を受けて再び沈没してしまいました。戦局が厳しくなる中での被害は、艦艇や乗員にとって大きな痛手となりました。

1945年3月10日には、帝国哨戒艇籍から除かれ、この艦艇の運命はここに幕を閉じます。歴史の中で数々の出来事に遭遇した第百三号哨戒艇は、戦争とそれに伴う運命の厳しさを象徴する艦艇となったのです。

艦長

第百三号哨戒艇の艦長は今里七郎予備大尉/大尉が1943年4月1日から1945年3月11日までの間、指揮を執りました。艦長としての在任中、彼はこの艦艇の指揮を取り続け、数々の戦闘や任務に関与していました。その姿勢は、艦艇の士気を保つ重要な要素となったことは間違いないでしょう。

参考文献

この艦艇の詳細な歴史について知るためには、坂本正器と福川秀樹の著作『日本海軍編制事典』が参考になります。日本海軍の構成や戦歴について深く学ぶための重要な資料です。

関連項目

さらに、日本海軍の艦艇一覧や関連する歴史の流れを知ることで、当時の状況をより深く理解することができるでしょう。

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