第百二十三号哨戒特務艇

第百二十三号哨戒特務艇

第百二十三号哨戒特務艇（だいひゃくにじゅうさんごうしょうかいとくむてい）は、日本の海軍が計画した特務艇の一つで、当初は名前が付けられていない状態で構想されていました。これは、第一号型哨戒特務艇の一部として位置付けられ、50番艇にあたります。

艇歴

当艇は、マル戦計画に基づき、特務艇として1944年に建造が計画されました。具体的には、第2121号艦型の123番艇として、それに仮称艦名第2243号の名を与えられました。1944年11月5日には正式に第百二十三号哨戒特務艇として命名され、第一号型哨戒特務艇の中でも47番艇としての位置づけとなりました。また、当艇は呉鎮守府を本籍地とすることが仮定されていました。

1945年5月14日には株式会社強力造船所で進水しましたが、残念ながら終戦の影響を受け、艇の建造は途中で中止されることとなりました。具体的には、1945年8月17日には船体工程が95%まで進行していたものの、工事はその後停止されました。

終戦後は、強力造船所で繋留状態となり、その後の歴史はほとんど知られていません。1947年2月1日には行動不能艦艇（特）に指定され、同年11月22日には在東京アメリカ極東海軍司令部からの許可を受けて漁船への改造が進められました。しかし、その後の運命については詳細が不明です。

脚注

以下には、この特務艇に関する参考資料や信頼できる文献が記載されています。

• - 海軍省、復員庁の資料
• - 昭和19年11月5日付の達第363号、内令第1234号および内令第1236号
• - 昭和22年2月1日付の復員庁関連書類
• - 在東京アメリカ極東海軍司令部からの記録

このような文献は、当艇の背景を知る上で非常に重要です。

参考文献

• - 世界の艦船 No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』、海人社、1996年
• - 福井静夫著『昭和軍艦概史III 終戦と帝国艦艇 -わが海軍の終焉と艦艇の帰趨-』、出版共同社、1961年
• - 防衛研修所戦史室による『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年
• - 丸スペシャル No. 49 日本海軍艦艇シリーズ『駆潜艇・哨戒艇』、潮書房、1981年

第百二十三号哨戒特務艇は、当時の日本海軍の艦艇計画の一環として存在し、その歴史は海軍の艦艇の運命の一端を示しています。

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