第1飛行隊 (航空自衛隊)

航空自衛隊 第1飛行隊：黎明期の戦闘機パイロット育成を担った精鋭部隊

第1飛行隊は、航空自衛隊が発足して間もない1956年（昭和31年）に、浜松基地で誕生した最初の戦闘機部隊です。航空自衛隊の黎明期において、戦闘機パイロットの育成という重要な役割を担いました。部隊は、F-86F戦闘機を主力機として運用し、数多くのパイロットを空へと送り出してきました。

部隊の誕生と初期活動

1956年1月10日、第1飛行隊は浜松基地の航空団隷下に編成されました。しかし、当時の浜松基地はジェット機の運用体制が整っていなかったため、部隊は福岡県の築城基地へ移動し、飛行訓練を開始しました。同年8月、浜松基地の工事が完了し、ジェット機の運用が可能になると、第1飛行隊は再び浜松基地へと戻りました。

同時期には、第2飛行隊も浜松基地で発足し、第1飛行隊は戦闘高等操縦（FW）課程、第2飛行隊は戦闘機基礎（FC）課程の操縦教育をそれぞれ担当することになりました。しかし、1957年9月には両飛行隊の教育課程が交代し、第1飛行隊は戦闘機基礎課程の教育を担当するようになります。さらに、1965年11月30日に第2飛行隊が閉隊した後は、第1飛行隊が戦闘機操縦教育を一手に引き受けることとなりました。

部隊の解散

1979年（昭和54年）3月3日、第1飛行隊はその長い歴史に幕を閉じました。設立から20年以上もの間、日本の空を守り、多くのパイロットを育成してきた第1飛行隊は、航空自衛隊の歴史にその名を深く刻んでいます。

部隊マーク

第1飛行隊の部隊マークは、黒と黄色のチェック帯で、これは部隊の誇りと伝統を象徴していました。

沿革

1956年（昭和31年）1月10日：F-86F飛行隊として浜松基地の航空団隷下にて部隊編成。後に築城基地へ移動。
1956年8月24日：浜松基地へ帰還。
1956年10月1日：航空団が第1航空団に改称。
1957年（昭和32年）9月：第2飛行隊と教育課程を交替。戦闘機基礎課程の操縦教育を担当。
1979年（昭和54年）3月3日：第1飛行隊閉隊。

歴代運用機

戦闘機：F-86F（1956年 - 1979年）
* 連絡機：T-33A（1956年 - 1979年）

まとめ

第1飛行隊は、航空自衛隊の創成期を支えた重要な部隊であり、その功績は今日の航空自衛隊の発展に大きく貢献しています。部隊の歴史は、日本の航空防衛の歴史そのものであり、後世に語り継がれるべきものです。

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