築城基地

築城基地について

築城基地（JASDF Tsuiki Airbase）は、福岡県築上郡の築上町にあります。この基地は航空自衛隊の第8航空団が配備されており、築城飛行場とも呼ばれています。基地の敷地は、行橋市や京都郡の一部にもまたがっていますが、公式な住所は築上町西八田とされています。

基地の滑走路は西南西から東北東に伸びており、一部は約300メートル海に突き出ています。南端には日豊本線が、北端には音無川が流れています。また、かつての滑走路も残されています。基地から1.5kmほど離れたみやこ町には高射隊や施設隊も設置されています。

基地の司令官は第8航空団司令と兼務しており、2008年3月からは北九州空港や山口宇部空港の管制業務の大半を担当しています。また、小月航空基地のターミナル管制業務も行っています。さらに、在日米軍の再編に伴い、普天間基地の機能を受け継ぐ設計が進められており、滑走路の延長が計画されています。

沿革

この基地の歴史は1942年に始まり、大日本帝国海軍の協力により築城飛行場が建設されました。1945年の米軍による接収を経て、1955年から航空自衛隊の基地として運用されています。当初はT-33練習機による訓練が行われ、1956年にはF-86戦闘機が配備されました。その後、基地の運用は進化し続け、F-15JやF-2戦闘機の配備も行われました。

1988年には日米地位協定に基づき、在日米軍にも提供される施設として指定されました。さらに、航空大事故ゼロの達成など、数々の歴史的出来事が記録されています。特に、2008年には第304飛行隊のF-15Jが訓練中に墜落し、38年の無事故記録が途絶えるというショッキングな事態が発生しました。

現在の運用

現在、築城基地では第8航空団がF-2の運用を行っており、第304飛行隊は那覇基地に移駐しています。基地内には高射部隊や施設隊も配備され、高度な防衛任務が遂行されています。また、基地は航空祭の開催地としても知られており、毎年イベントではブルーインパルスの展示飛行が行われています。多くの航空機ファンが集まり、盛況を誇ります。

交流と情報発信

築城基地では地域の情報発信の一環として、コミュニティ放送局「東九州コミュニティー放送」が運営され、隊員が制作したラジオ番組『ホットスクランブル』が放送されています。この番組は地域住民との交流を深め、基地に対する理解を促進する役目を果たしています。さらに、基地の周辺には航空ファン専用の撮影スポットも整備されています。

未来の展望

築城基地は、今後も変革を続けていく予定です。普天間基地の移設に伴う滑走路の延長や、様々な部隊の配置転換が進められており、地域と共存しながら防衛任務を果たす基地としての役割が期待されています。基地は地域にとっても重要な存在であり、航空自衛隊の活動の中核を担い続けることでしょう。

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