第10回ジャパンカップ

第10回ジャパンカップ

1990年11月25日、東京都府中市の東京競馬場にて開催された第10回ジャパンカップは、国際色豊かな競馬イベントとして注目されました。総勢69頭の外国調教馬が予備登録を行った中、最終的には10頭が出走を果たしました。特に、北アメリカ、ヨーロッパ、オセアニアなどの地区から参加した馬たちは、世界的にも名の知れた競走馬ばかりでした。

外国調教馬の参戦

北アメリカ

北アメリカ地区からは、ブリーダーズカップ・ターフを制したプライズドが出走しました。また、前年のアイリッシュセントレジャーで勝利を納めたプティットイルや、王者・ファントムブリーズも参戦することに。実際には、プティットイルだけでも幅広い実績を持った競走馬として注目を集めていました。

ヨーロッパ

一方、ヨーロッパからは、同年の凱旋門賞で上位入賞を果たした馬たちが顔を揃えました。特に、ドイツのモンドリアンやイギリスのベルメッツが目を引きます。凱旋門賞を勝利したソーマレズが辞退したにもかかわらず、他のG1馬が続々と出走メンバーに名を連ね、競争は激化しました。

オセアニア

オセアニアから代表馬として出走したのは、ホーリックスに次ぐ名馬たちでした。前年のジャパンカップを制したホーリックスは、同年の夏に交配を行い競走馬を引退したため、地元からは他の実力馬たちが招待されました。

日本調教馬の参戦

日本では、中央競馬から5頭、地方競馬から1頭の合計6頭がレースに参加しました。中央競馬からは、天皇賞（秋）出走のオグリキャップが注目され、他にも安田記念や宝塚記念を経て出走が決まった馬たちが続々と参加しました。地方競馬からは、ジョージモナークが選出され、観客の期待が高まりました。

レース展開

レース当日、東京競馬場には約16万人の観客が訪れ、盛況な雰囲気の中でスタートが切られました。先行する馬たちが展開する中、オサイチジョージが予想外の逃げを演じ、他の馬たちが追いかけます。600メートルを過ぎたあたりで、カコイーシーズやホワイトストーンが前方に進出ですが、最終的にはベタールースンアップが内から抜け出し、見事に勝利を収めました。

結果と記録

レース結果は、ベタールースンアップが優勝し、続いてカコイーシーズが2着、オードが3着に入線しました。日本調教馬ではホワイトストーンが最も上位に進出し、4着でフィニッシュしました。レースの所要時間は1分58秒2で、これにより新たなコースレコードが樹立されました。

この第10回ジャパンカップは、海外から訪れた名馬たちの精彩が光るレースとなり、観客にとっても記憶に残る一戦となりました。競走の後、各馬の馬主や関係者への表彰も行われ、多くの称賛が寄せられました。これにより、日本の競馬界の国際的な地位がさらに確立されたと言えるでしょう。

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