第11落下傘旅団 (フランス陸軍)

第11落下傘旅団について

第11落下傘旅団（11e brigade parachutiste）は、フランス陸軍に所属する空挺部隊で、その指揮本部はオート＝ガロンヌ県のバルマに位置しています。この旅団は、約10,200名の隊員で構成され、1,500名の予備役軍人を含むため、フランスの陸上軍において最も大きな組織の一つとなっています。その規模は、陸上自衛隊の師団をも上回ります。

戦略的役割と特徴

第11落下傘旅団は、迅速かつ柔軟な展開能力を持つことが求められており、軽歩兵隊と軽装甲装輪車両を持つ部隊で構成されています。それにより、世界中で顕著に活躍することが可能です。この旅団は、フランスの緊急展開空挺部隊としての役割を果たし、必要に応じて即座に部隊を派遣する能力があります。

歴史の変遷

第11落下傘旅団の歴史は、1956年にさかのぼります。この年、フランス陸軍は第10落下傘師団と第25落下傘師団を編成し、さらなる軍事的介入に備えました。しかし、1961年に起きた将軍たちの反乱を受け、参加していた連隊は解散される事態となり、師団も再編を余儀なくされました。その後、1971年には新たに第11落下傘師団が編成されましたが、1999年に大規模な軍改革が行われ、師団から旅団に縮小されました。2016年には第3機甲師団の隷下に置かれることになりました。

ベレー帽とその意味

第11落下傘旅団に所属する兵士たちは、他の部隊とは異なり、赤いベレー帽を着用することが許されています。この赤ベレーは、エリート部隊の証です。しかし、外人部隊として尖った訓練を受けた第2外人落下傘連隊の兵士たちは、緑ベレーを着用し、その伝統を守っています。外見上は一般の外人部隊兵と似ていますが、襟章やバッジは明確に区別され、所属を証明しています。

現在の編成

2019年の時点で、第11落下傘旅団は8つの落下傘連隊を核心にした編成を持っています。各連隊には特別な空挺コマンド部隊が配置され、迅速な展開や特殊任務に対応しています。

旅団の構成

• - 旅団司令部と通信落下傘中隊 - バルマ駐屯地（オート＝ガロンヌ県）
• - 第1猟兵落下傘連隊 - パミエ駐屯地（アリエージュ県）
• - 第1驃騎兵落下傘連隊 - タルブ駐屯地（オート＝ピレネー県）
• - 第2外人落下傘連隊 - カルヴィ駐屯地（オート＝コルス県）
• - 第3海兵歩兵落下傘連隊 - カルカソンヌ駐屯地（オード県）
• - 第8海兵歩兵落下傘連隊 - カストル駐屯地（タルヌ県）
• - 第17工兵落下傘連隊 - モントーバン駐屯地（タルヌ＝エ＝ガロンヌ県）
• - 第35砲兵落下傘連隊 - タルブ駐屯地（オート＝ピレネー県）
• - 第1輜重落下傘連隊 - トゥールーズ駐屯地（オート＝ガロンヌ県）
• - 空挺部隊学校 - 教育機関として、若い兵士たちを訓練しています。

第11落下傘旅団は、フランスの軍事力の象徴として、国内外で重要な役割を果たし続けています。その歴史とともに、さらなる発展が期待される部隊です。

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