第151師団 (日本軍)

第151師団

第151師団は、1945年（昭和20年）1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦に備えるため急遽編成された54個師団の一つです。その中でも、第一次兵備として2月28日に編成された16個の沿岸配備師団の一つに数えられます。この師団は、差し迫った戦況に対応するため、迅速に組織された部隊でした。

師団概要

第151師団は、本土防衛を目的として編成された沿岸配備師団であり、他の師団と同様に、戦局の悪化に対応するための急造部隊でした。そのため、装備や訓練の面で十分な状態ではなかったと推測されます。しかし、当時の日本軍は、本土決戦を想定し、あらゆる戦力を結集する必要がありました。

歴代師団長

• - 白銀義方 中将：1945年（昭和20年）4月1日 - 終戦

第151師団の師団長は、白銀義方中将が務めました。白銀中将は、師団の編成から終戦まで指揮を執り、本土決戦に向けた準備を行いました。

参謀長

• - 梅崎吉春 中佐：1945年（昭和20年）4月1日 - 終戦

参謀長には、梅崎吉春中佐が任命されました。梅崎中佐は、師団長の補佐として、作戦計画の立案や部隊の運用を担いました。

最終所属部隊

第151師団は、以下の部隊で構成されていました。

• - 歩兵第433連隊（宇都宮）：米山靖正大佐
• - 歩兵第434連隊（水戸）：遠藤典邦大佐
• - 歩兵第435連隊（高崎）：山本茂雄中佐
• - 歩兵第436連隊（宇都宮）：宇野修一中佐
• - 第151師団噴進砲隊
• - 第151師団速射砲隊
• - 第151師団輜重隊
• - 第151師団通信隊
• - 第151師団兵器勤務隊
• - 第151師団野戦病院

これらの部隊は、それぞれが独自の役割を担い、師団全体の作戦遂行を支えていました。歩兵連隊は戦闘の主力として、砲兵隊は火力支援を担当し、輜重隊は物資の輸送、通信隊は情報伝達を担っていました。また、野戦病院は負傷者の治療にあたりました。

脚注

第151師団に関する情報は、戦時中の資料が限られているため、詳細な活動内容については不明な点が多いです。しかし、この師団が本土決戦に備えて編成されたことは、当時の日本軍が直面していた危機的な状況を物語っています。

参考文献

• - 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
• - 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
• - 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
• - 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

これらの参考文献は、第151師団に関する情報を得る上で非常に貴重です。

関連項目

• - 決号作戦：本土決戦を指す作戦名。
• - 第一次兵備 - 第二次兵備 - 第三次兵備：本土決戦に備えた兵力整備計画。
• - 沿岸配備師団 - 機動打撃師団：本土決戦に備えた師団の区分。
• - 根こそぎ動員：本土決戦に向けた総力戦体制。
• - 大日本帝国陸軍師団一覧：大日本帝国陸軍の師団の一覧。

これらの関連項目は、第151師団が置かれた状況を理解する上で役立ちます。特に、決号作戦や根こそぎ動員といった言葉は、当時の日本の状況を象徴しています。

第151師団は、短期間で編成され、実戦に参加することなく終戦を迎えたため、その活動は限られていました。しかし、この師団の存在は、当時の日本が抱えていた危機感と、本土防衛への強い意志を示すものと言えるでしょう。

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