第16軍団 (北軍)

北軍第16軍団の歴史

北軍第16軍団（XVI Army Corps）は、南北戦争中にテネシー軍の一部として設立されました。この軍団は、各地の前線に部隊を派遣することが多く、まとまりを持って戦うことはあまりありませんでした。

創設とビックスバーグの戦い

第16軍団は1862年12月18日に設立され、スティーブン・ハールバットが指揮官に就任しました。初期の構成は四つの師団からなり、それぞれウィリアム・スミス、グレンビル・ドッジ、ネイサン・キムボール、ジェイコブ・ラウマンが指揮を執りました。これらの師団は、テネシー州メンフィスやミシシッピ州のラグランジェ、コリンスなどで防衛業務に従事しました。

1863年、ビックスバーグの包囲戦に際し、ユリシーズ・グラント少将は他の部隊を呼び寄せ、スミス、キムボール、ラウマンの師団はビックスバーグへ向かうよう命令を受けました。ハールバットとドッジは守備のためテネシーにとどまりました。ビックスバーグ陥落後の7月、ウィリアム・シャーマンのジャクソン遠征にスミスの師団が参加したものの、その他の師団は他の軍団に異動しました。

軍団の分割と役割

1864年には、第16軍団は左翼と右翼に分かれました。左翼の司令官にはドッジが就任し、シャーマンのアトランタ方面軍作戦に参加しました。ここでトーマス・スウィーニーの第2師団や、ジェームズ・ヴィーチの第4師団が重要な役割を果たしました。特に、1864年7月22日のアトランタの戦いでは、南軍の側面攻撃を撃退する活躍を見せました。

一方、右翼には他の部隊が加わり、ハールバットが直接指揮しました。その中にはジェームズ・タトルの第15軍団からの師団、アンドリュー・スミスの第13軍団からの師団が含まれました。戦闘の中で、右翼は主にミシシッピ川の防衛任務に従事し、戦術的な重要性を持ちました。

解散と再編成

第16軍団は1864年11月7日に解散が決定されましたが、スミスはそのまま部隊を指揮し、テネシーが呼ばれることになりました。ここで彼の部隊は「テネシー軍分遣隊」と名付けられ、ナッシュビルの戦いに参戦しました。この戦いでは、スミスは3個の師団が指揮しており、重要な敵撃退に成功しました。

1865年には、テネシー軍分遣隊が第16軍団として再編されました。この時の編成も同じく3個の師団から構成され、新たにエドワード・キャンビーが指揮を執りました。新生第16軍団は、アラバマ州のモービルに対する攻撃に参加し、スパニッシュ砦やブレイクリー砦の戦闘で顕著な成果を残しました。

最終的に第16軍団は1865年7月20日に解散しましたが、その戦闘の経験は南北戦争における北軍の軍団にとって重要な一章となりました。

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