第170歩兵旅団 (アメリカ軍)

第170歩兵旅団の概要

第170歩兵旅団（U.S.Army 170th Infantry Brigade）は、アメリカ陸軍第5軍に所属する独立歩兵旅団で、ドイツのバウムホルダーに駐屯していました。この旅団は1917年に編制され、2009年に再編成されてから2012年まで活動を続けた部隊です。特に、初期の歴史としては第1次世界大戦に戦闘部隊として参加し、その後の期間に幾度かの再編を経て、近年の戦争でも重要な役割を果たしました。

第1次世界大戦期

第170歩兵旅団は、1917年8月25日にミシガン州のキャンプカスターで組織されました。当初は第85歩兵師団の一部として、第339歩兵連隊と第340歩兵連隊から構成されていました。旅団は訓練の後、イングランドに移動し、さらにアメリカ北ロシア遠征軍に編入されてロシアのアルハンゲリスクへ派遣されました。この際、第339歩兵連隊はボルシェビキ勢力と直接戦闘を行いました。一方で第340歩兵連隊はフランスのロレーヌに駐留していて、戦闘には参加しませんでした。第一次世界大戦が終わると、旅団は1919年8月25日に解散しました。

戦間期の再編

第1次世界大戦後、1921年に第85歩兵師団が予備部隊として再編されたことに伴い、第170歩兵旅団も再度編制されました。しかし、1942年の時点で第85歩兵師団は大幅に再編成され、旅団は解体されることになりました。1963年には第24歩兵旅団の第2旅団に、第170歩兵旅団の名が冠された部隊が編成されました。

2009年から2011年の活動

第170歩兵旅団としての新たな活動は、2009年7月にドイツのバウムホルダーで始まりました。当初、この旅団は第1機甲師団第2旅団戦闘団の一部として再編成されましたが、その後第1機甲師団がアメリカに帰国した際、独立した旅団として活動することになります。

アフガニスタン展開

2010年後半には、アフガニスタンへ移動し、2011年初頭に不朽の自由作戦に参加するためNATO軍の北部地域部隊に合流しました。旅団は11月12日から不朽の自由作戦の支援活動を開始し、第5区に展開しました。そこでは第303アフガニスタン警察隊やアフガニスタン国境警備隊と協力しながらパトロールを実施しました。他の地域のパトロールを支援するために、2個の大隊が派遣され、カブールの第4歩兵連隊には第3大隊を、アフガニスタン南部のオーストラリア軍には第4大隊が配属されました。それでも、アフガニスタンでの展開中には8名の兵士が命を落とす悲しい結果となりました。

最後の編制と解散

第170歩兵旅団は、2012年に解散する際には、以下のような編制を有していました：

• - 司令部及び司令部中隊
• - 第5騎兵連隊D中隊
• - 第70機甲連隊第4大隊
• - 第18歩兵連隊第2大隊
• - 第4歩兵連隊第3大隊
• - 第85野戦砲兵連隊第1大隊
• - 第40工兵大隊
• - 第24旅団支援大隊
• - 第502軍事情報中隊

このように、第170歩兵旅団は様々な歴史や任務を経て、多くの重要な役割を果たしてきた部隊です。

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