1933年4月23日、東京都目黒区の目黒
競馬場で行われた第2回
東京優駿大
競走(日本ダービー)は、歴史的なレースとなりました。この年のレースでは、3番人気の
カブトヤマが不良馬場を克服し、見事に優勝を飾りました。目黒
競馬場で開催される
東京優駿はこのレースをもって終了し、その後は府中市にある現・
東京競馬場で行われることになりました。
レースの背景と施行状況
第1回
東京優駿の勝ち馬
ワカタカは
トウルヌソル産駒でしたが、第2回目のレースでは
シアンモア系の馬たちが圧倒的な強さを見せました。特に、
シアンモア牝駒のアスリートは高い評価を受けており、1番人気に支持されました。また、下総御料牧場からはハツピーランドという
トウルヌソル産駒も注目されていました。
カブトヤマは道悪が得意ではないと見なされていましたが、
調教師の
大久保房松は当日、高熱を抱えつつも馬のために全力を尽くしました。その情熱が実を結び、
カブトヤマは厳しい条件下で力を発揮することになります。
出走馬と状況
当日は曇り空のもと、馬場は稍不良という状態でした。レースの進行も悪天候の影響を受け、スタートが30分遅れる事態となりました。出走した19頭の馬には、牝馬が11頭を占めるという特徴がありました。前年の経験を活かして、各馬は戦略を練ってこのレースに挑んでいきました。
レース展開と結果
レースが始まると、ケゴンが逃げる展開になり、その後ろに好位を進んでいた
カブトヤマが第3コーナーで先頭に躍り出ます。しかし、後方から追い上げてきたメリーユートピアが一度
カブトヤマを抜き去る場面も見られました。直線に入ると、
カブトヤマは再度ギアを上げ、メリーユートピアを4馬身も引き離してゴールに飛び込みました。
勝ち時計は2分41秒0に留まりましたが、これは前回の
東京優駿の勝ち時計を4秒2も上回る素晴らしい記録となりました。
シアンモア系の馬たちはこのレースで1着から5着までを占め、圧倒的な強さを見せつける結果となったのです。
特に、無名の牧場から生産されたメリーユートピアが2着に入ったことで、多くの生産者に希望を与えたとされています。彼女の善戦は、他の牧場の生産者にとっても戦う勇気を持たせる出来事でした。
1位:
カブトヤマ
2位: メリーユートピア
3位: アスリート
4位: ほか
この第2回
東京優駿は、
競馬史においても重要な位置を占めており、不良馬場という厳しい条件の中での
競走を通じて、多くの感動とドラマを生み出しました。