第2次ジョンソン内閣

第2次ジョンソン内閣：ブレグジット後のイギリス政治

2019年12月16日、ボリス・ジョンソン首相の下、第2次ジョンソン内閣が発足しました。これは、同年12月に行われたイギリス総選挙で与党保守党が圧勝した結果です。この勝利は、1987年以来の大勝であり、ジョンソン首相に強力な国民の支持を示すものとなりました。

前政権と総選挙

第1次ジョンソン内閣は、テリーザ・メイ首相の後任として2019年7月に発足しました。しかし、ブレグジット問題をめぐる議会での膠着状態により、政策推進に大きな困難を抱えていました。議会で少数派だった保守党は、法案の可決に苦戦を強いられていたのです。

この状況を打開するため、ジョンソン首相は早期総選挙に打って出ます。「2011年議会任期固定法」では、3分の2以上の多数の賛成がない限り、早期総選挙は行えませんでしたが、ジョンソン首相は「2019年イギリス早期議会総選挙法」を成立させることで、この制約を回避しました。

そして行われた総選挙で、保守党は全野党を大きく引き離す365議席を獲得、80議席もの大差をつけました。これは、マーガレット・サッチャー時代の1987年以来の大勝利であり、ジョンソン首相の政治的勝利を決定づけるものとなりました。この圧倒的な勝利を背景に、第2次ジョンソン内閣が発足したのです。

閣僚と内閣の変遷

第2次ジョンソン内閣は、多くの閣僚が第1次ジョンソン内閣から留任しました。しかし、総選挙の結果、一部の閣僚には異動がありました。例えば、ニッキー・モーガンデジタル・文化・メディア・スポーツ大臣とザック・ゴールドスミス環境・食糧・農村地域担当副大臣兼国際開発担当副大臣は、選挙後、一代貴族として政府内に残りました。

また、大きな出来事として、2020年1月31日のイギリスの欧州連合離脱があります。これにより、欧州連合離脱省は廃止され、ステファン・バークレー欧州連合離脱大臣は内閣を去りました。

内閣の終焉

第2次ジョンソン内閣は、2022年9月6日にボリス・ジョンソン首相の辞任により終焉を迎えました。後継として、リズ・トラス首相が任命され、トラス内閣が発足しました。

まとめ

第2次ジョンソン内閣は、ブレグジット問題という大きな課題を抱えながらも、総選挙での圧勝によって国民の支持を得て発足しました。しかし、その後の政治状況の変化や、内閣内部の様々な問題を経て、2年余りでその幕を閉じました。この内閣の成立と崩壊は、21世紀のイギリス政治における重要な転換点の一つと言えるでしょう。ブレグジット後のイギリスの進むべき道、国民の期待、そして様々な困難を示す象徴的な出来事として、この時代の政治状況を理解する上で欠かせない存在と言えます。 ジョンソン首相のリーダーシップ、そして閣僚たちの役割、更には国民の意思を反映する選挙結果などを詳細に分析することで、より深くイギリス政治を読み解くことができるでしょう。

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