第2次橋本内閣 (改造)

第2次橋本改造内閣

第2次橋本改造内閣は、橋本龍太郎が第83代内閣総理大臣として1997年9月11日から1998年7月30日までの期間、内閣を組織したものである。この内閣は、前回の第2次橋本内閣からの改造として成立しており、橋本の自由民主党総裁再選に伴うものであった。

特徴

内閣構成員の中には、橋本首相をはじめ、三塚博大蔵大臣、小泉純一郎厚生大臣、久間章生防衛庁長官の4名が留任した。幹事長である加藤紘一や、政調会長の山崎拓もそのまま続投。新たに内閣官房長官には村岡兼造が就任し、梶山静六は辞任した。

特に、ロッキード事件で有罪判決を受けた佐藤孝行を総務庁長官に起用したことが大きな非難を浴びた。この問題により、内閣の支持率は50％前後から急落し、30%台にまで落ち込んだ。

一方、橋本内閣は小渕恵三を外務大臣に任命し、彼は米国に対して配慮を示さず、対人地雷全面禁止条約（オタワ条約）の署名に踏み切ることで存在感を示した。

しかし、この内閣は金融危機にも直面した。北海道拓殖銀行や三洋証券、山一證券などの経営破綻が相次ぎ、国民の不安が募った。

行政改革の課題

橋本内閣では、郵政三事業についても焦点が当てられた。特に、簡保の民営化や郵便の国営、郵貯の民営化準備に関して、当初は行政改革会議において合意が得られたが、郵政一家の反発により国営維持が主張される風潮が強まった。特に、小泉純一郎がテレビ番組で国営維持が続く場合には厚生大臣を辞任する意向を示したことで、この問題が大きく取り上げられた。

大蔵省接待汚職事件

1998年に入ると、大蔵省接待汚職事件が国民的な関心を集めることになった。これにより大蔵大臣の三塚博が辞任を余儀なくされ、後任は衆院予算委員長の松永光が就任したが、他の有力候補であった森喜朗や梶山静六は就任を拒否した。

その間、1998年5月には衆議院の復党や無所属議員の入党により、自民党が過半数を回復し、6月には社会民主党や新党さきがけとの協力を解消した。

内閣の終焉

そして、1998年7月12日に実施された第18回参議院議員通常選挙において自民党が大敗し、橋本内閣は総辞職した。この選挙では環境庁長官の大木浩が落選するなど、厳しい結果となった。

また、注目すべき点は、この内閣が村山改造内閣以来、女性閣僚を一人も含まなかったということである。

結論

第2次橋本改造内閣は、内閣の支持率の急落や金融不安、汚職事件を抱えるなど様々な課題に直面し、最終的には選挙での大敗により幕を閉じた。

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