第20機械化歩兵師団 (韓国陸軍)

大韓民国陸軍 第20機械化歩兵師団：歴史と変遷

大韓民国陸軍の第20機械化歩兵師団は、韓国軍の歴史において重要な役割を果たしてきた精鋭部隊です。本稿では、その創設から解体、再編、そして現代に至るまでの歩み、特に朝鮮戦争における活躍や機械化への移行といった変遷を詳細に解説します。

創設と朝鮮戦争での活躍

第20師団は1953年2月8日、襄陽前津里で第1教育旅団を母体として発足しました。当初は米軍第10軍団に配属され、朝鮮戦争の激戦地で重要な役割を担いました。部隊愛称には、祖国に勝利をもたらすという強い決意が込められています。

師団創設後、部隊は整備と訓練に励み、5月には師団砲兵団を創設しました。その後、楊口に移動し、最前線で中共軍の激しい攻撃に直面しました。M-1高地戦闘や1090高地（クリスマス高地）戦闘など、数々の激戦を戦い抜き、敵の侵攻を阻止する活躍を見せました。休戦後も対間諜作戦を遂行し、韓国の安全保障に貢献しました。

解体と再編、機械化への道

1958年12月24日、第20師団は解体されましたが、翌1959年1月1日、第29師団を母体として再編され、活動を再開しました。その後、京畿道漣川地域で最前線の境界警備任務に就きましたが、1977年に発生した越北事件を機に、楊平の駐屯地に移駐しました。

1980年の光州事件では、民主化運動鎮圧作戦に参加しました。その後、1981年には車両化歩兵師団へと改編され、1983年には首都師団に次ぐ2番目の機械化歩兵師団として、第7機動軍団に配属されました。K1A1戦車、K21歩兵戦闘車、K2戦車など、最新鋭兵器の配備を受け、韓国陸軍の近代化を象徴する存在となりました。

解体

2019年には、第11機械化歩兵師団に吸収され、第20機械化歩兵師団は歴史の幕を閉じました。

まとめ

第20機械化歩兵師団は、朝鮮戦争における激戦から、機械化部隊への転換、そして解体と再編という激動の時代を経験しました。その歴史は、韓国軍の変遷と発展、そして韓国の安全保障に対する揺るぎない意志を象徴するものです。 本稿では、限られた情報に基づいて記述しており、より詳細な情報については、参考文献を参照ください。 特に、朝鮮戦争における戦闘の詳細や、師団長に関する情報は、今後の研究を要します。

参考文献

佐々木春隆『朝鮮戦争/韓国篇 上巻 建軍と戦争の勃発前まで』（第4刷）原書房、1983年
韓国国防部軍史編纂研究所 “韓國戰爭要約” (PDF)
国防軍史研究所 編 (1994) (PDF). 國防史年表（1945～1990）
박동찬 (2014) (PDF). 통계로 본 6·25전쟁
* 신기수 (2023). 육군 부대 도감

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