第23回先進国首脳会議

第23回先進国首脳会議（デンバー・サミット）

1997年6月20日から22日にかけて、アメリカ合衆国コロラド州のデンバーにて、第23回先進国首脳会議が開催されました。この会合は「デンバー・サミット」という通称で広く知られています。

このサミットの最も注目すべき点は、その構成メンバーの変化にあります。それまでの先進国首脳会議は、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ合衆国の7カ国に欧州共同体（EC、後の欧州連合EU）を加えた「G7」として運営されてきましたが、デンバー・サミットからはロシア連邦が正式な参加国として加わりました。これにより、参加国の枠組みが「G8」へと拡大され、この会議は歴史上初めてのG8サミットとなりました。このメンバーシップの変更は、ポスト冷戦期における国際政治情勢の変化を反映したものであり、ロシアの国際社会における役割の重要性の高まりを示す出来事と言えます。

議長国を務めたのはアメリカ合衆国で、当時のビル・クリントン大統領が議長として会議を取り仕切りました。各国からは、それぞれの国の代表が首脳として出席しました。

参加した首脳は以下の通りです。

アメリカ合衆国: ビル・クリントン大統領（議長）
イギリス: トニー・ブレア首相
ドイツ: ヘルムート・コール首相
フランス: ジャック・シラク大統領
カナダ: ジャン・クレティエン首相
イタリア: ロマーノ・プローディ首相
日本: 橋本龍太郎内閣総理大臣
ロシア連邦: ボリス・エリツィン大統領

日本からは、当時の内閣総理大臣であった橋本龍太郎氏が出席し、他の先進国およびロシアの首脳と共に、世界が直面する様々な課題について議論を交わしました。この会議は、単に定期的な首脳会合というだけでなく、先進国とロシアを含む新たな枠組み「G8」の幕開けを告げる、歴史的な意義を持つイベントとなりました。

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