第27回社会人野球日本選手権大会

第27回社会人野球日本選手権大会の概要

2000年10月14日から22日にかけて、第27回社会人野球日本選手権大会が大阪ドームで開催されました。この大会では、夏の都市対抗野球を制した三菱自動車川崎と準優勝の大阪ガスが予選で敗退するという波乱がありました。また、同年末に活動停止が決まっていたプリンスホテルが予選を突破し、2回戦まで進出したことも注目されました。

今大会では、鷺宮製作所狭山、デュプロ、ミキハウスの3チームが初出場を果たしました。さらに、NTT北海道硬式野球倶楽部とNTT信越硬式野球クラブがクラブチームとして初めて選手権の舞台に立ちました。

中国予選では、三菱自動車水島が出場権を獲得しましたが、チームがこれを辞退。その結果、協和発酵が繰り上げで出場権を得るという異例の事態も発生しました。本大会の出場権を得たチームが辞退するのは史上初の出来事でした。

大会結果

大会を制したのは、最多出場を誇る松下電器でした。決勝では、同点で迎えた最終回に5点を奪い、東芝を突き放して勝利しました。松下電器にとって、3度目の決勝進出で悲願の初優勝となりました。また、夏秋を通じて初の全国大会制覇となりました。MVPには、4試合に登板して3勝を挙げた愛敬尚史投手が選ばれました。

決勝戦

決勝戦（10月22日）

勝利投手：愛敬尚史（松下電器）
敗戦投手：銭場一浩（東芝）
本塁打：吉田（松下電器）

松下電器が初優勝を飾りました。

表彰選手

最高殊勲選手賞：愛敬尚史（投手、松下電器）
敢闘賞：須田喜照（投手、東芝）
打撃賞：上中芳仁（外野手、松下電器）
首位打者賞：佐々木隆司（外野手、JR東海） 12打数8安打、打率.667

大会優秀選手

投手：徳留慶（NTTグループ九州野球クラブ）、須田喜照（東芝）、銭場一浩（東芝）、山本英斗（NTT西日本）、鈴木学（松下電器）、愛敬尚史（松下電器）、土井善和（日本生命）
捕手：安田真範（東芝）、野田浩輔（新日本製鐵君津）、九鬼義典（松下電器）
一塁手：西川勝文（NTT西日本）
二塁手：一色和也（NTT西日本）、西岡隆一（松下電器）
三塁手：鈴木肇（東芝）、澤村通（新日本製鐵君津）
遊撃手：魚住俊文（日本生命）、古川裕生（新日本製鐵君津）
外野手：佐々木隆司（JR東海）、青山眞也（JR東海）、上中芳仁（松下電器）、竹間容祐（日本生命）、下山真二（日本生命）、吉川祥求（東芝）
指名打者：天野義明（日本生命）

大会記録

最多奪三振：14（タイ記録）
* 土井善和（日本生命）が1回戦・対JT戦で記録

今大会は、松下電器の初優勝、プリンスホテルの最後の選手権、そして初出場チームや繰り上げ出場など、多くの話題とドラマに彩られた大会となりました。

もう一度検索