第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント

第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント

2019年10月11日から15日まで、前橋競輪場を舞台に繰り広げられたGIレース、「第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」。当初は14日までの予定でしたが、令和元年東日本台風（台風19号）の影響により2日目が順延となり、最終日は15日にずれ込みました。優勝賞金は2940万円（副賞含む）と高額で、多くの競輪ファンが注目しました。

決勝戦

レース概要

10月15日、最終日のメインレースとして決勝戦が行われました。スタートダッシュを得意とする和田健太郎選手が先頭を取り、小松崎大地選手を追走。レースは、小松崎－和田、三谷竜生－村上博幸、木暮安由、清水裕友－中川誠一郎－園田匠、浅井康太というラインで展開しました。

青板周回の1センターから清水選手が動き出し、バックストレッチ過ぎで先頭に立ちます。小松崎選手は中川選手に対しインコースを死守して並走。清水選手がペースを落としたところを、三谷選手が赤板2コーナーから一気にカマし、打鐘3コーナーで先頭を奪取。中川選手は競り合いを嫌い大きく後退し、園田選手も木暮選手との位置取り争いに敗れました。

浅井選手の捲りは、小松崎選手の牽制により不発。3番手をキープしていた清水選手は、最終3コーナーで村上選手に追いつかれるも仕掛けず、最後の直線勝負に持ち込みます。番手の絶好の位置にいた村上選手が、直線で抜け出し見事優勝。2着は三谷選手、3着は清水選手という結果になりました。

競走成績

1着: 村上博幸
2着: 三谷竜生
* 3着: 清水裕友

大会トピックス

ファンサービス

大会期間中、「ニッカンPDF新聞」と「競輪ニュース」が連日無料配布され、ファンにとっては嬉しいサービスとなりました。

開会式

初日には、地元群馬の蕗澤鴻太郎選手が選手宣誓を行い、大会の幕開けを告げました。また、金子貴志選手が寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント20回連続出場を達成し、表彰を受けました。

台風の影響

「令和元年東日本台風（台風19号）」の影響で、一部の場外車券売場が発売中止となるなど、大会運営にも影響が出ました。

テレビ中継

順延の影響で、準決勝最終第12Rの模様はテレビ東京系列で放送されましたが、決勝戦はSPEEDチャンネルのみの放送となりました。実況アナウンサーがレース結果を勘違いするハプニングもありましたが、その様子は追跡LIVE! Sports ウォッチャーで報道されました。

表彰式

優勝した村上選手は、表彰式で彬子女王から賜杯を授与されました。

売上

4日間の総売上は67億7167万6300円となり、目標額の80億円を大幅に下回りました。これは、2011年に行われたSSシリーズ風光るの売上をも下回り、GI開催としては過去最低の売上となりました。

競走データ

2020年東京オリンピック出場を目指すナショナルチームの選手たちは、チーム活動を優先し、今大会には不参加となりました。また、初日にS級S班の武田豊樹選手が負傷欠場し、三谷竜生選手が繰り上がり出場となりました。さらに、KEIRIN.JPのシステム障害により、千葉競輪に参加していた選手たちが中1日で今大会に臨むことになりました。3日目には、山崎賢人選手が誘導員早期追い抜きで失格となるなど、新ルール下での初の出来事も発生しました。

まとめ

第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントは、台風の影響による順延や売上の低迷といった出来事もありましたが、選手たちの熱い戦い、そして村上選手の感動的な勝利は、多くの競輪ファンの記憶に残るものとなりました。

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