第3艦隊 (韓国海軍)

大韓民国海軍 第3艦隊：歴史と編制

大韓民国海軍の第3艦隊は、韓国南西部の要衝である木浦市に司令部を置く、重要な作戦艦隊です。その歴史は1946年9月、釜山基地司令部の編成に遡ります。その後、1986年に第3艦隊として改編・改称され、組織的な整備と近代化が進められました。2007年11月末には、司令部を釜山から木浦に移転しました。この移転に伴い、1946年8月に創設され、1998年10月に改編された木浦海域防御司令部は解体されました。

艦隊の編制と任務

第3艦隊は、多様な艦艇部隊と航空部隊から構成される、強力な海軍戦力です。その任務は、韓国南西海域の防衛、領海警備、海上交通の安全確保など多岐に渡ります。平時においては、訓練や演習を通じて部隊の戦力維持に努め、有事の際には即応態勢で臨みます。

主な部隊は以下の通りです。

第3海上戦闘団: 艦隊の中核を担う戦闘部隊で、様々な艦艇を指揮・統制します。
第31駆逐艦戦隊: 主要な水上戦闘艦艇である駆逐艦を運用し、艦隊の防空・対水上戦闘能力を強化します。
第32哨戒艦戦隊: 哨戒艦艇により、近海における警戒・監視任務を担います。不審船舶の発見や拿捕などの活動を行います。
第33高速艇戦隊: 高速艇部隊は、機動力と隠密性を活かした沿岸警備や特殊作戦を遂行します。
第3戦備戦隊: 艦艇の整備・補給を支援し、艦隊の作戦行動を支える重要な役割を担います。
第3航空大隊: 艦載ヘリコプター部隊は、対潜哨戒、捜索救難、輸送など、多様な任務を行います。
済州海軍基地作戦隊 (OPCON): 済州島周辺海域の作戦指揮を支援します。

所属艦艇

第3艦隊には、様々なタイプの艦艇が所属しており、その任務に応じて最適な艦艇が選定、配置されています。主な艦艇の種類と例を以下に示します。

仁川級フリゲート (FFG): FFG-813 全北、FFG-817 光州など。多用途フリゲートとして、対空・対水上・対潜戦能力を備えています。
蔚山級フリゲート (FF): FF-957 全南など。対潜戦能力に特化したフリゲートです。
浦項級コルベット (PCC): PCC-775 城南、PCC-777 大川など。沿岸警備や哨戒任務に最適化されたコルベットです。(PCC-767 順天は2019年に退役済みです。)
* 犬鷲型ミサイル艇 (PKG): PKG-726 韓文植、PKG-727 金昌学、PKG-728 朴東鎭、PKG-732 全炳翼など。高速で機動力に優れたミサイル艇は、沿岸防衛に重要な役割を果たします。

結語

大韓民国海軍第3艦隊は、韓国南西海域の安全保障に不可欠な存在です。最新の装備と訓練された人員によって、常に高い作戦能力を維持しています。今後の発展と活躍に期待がかかります。

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