第31回NHK紅白歌合戦

1980年 12月31日に行われた第31回NHK紅白歌合戦は、東京のNHKホールで行われ、21時から23時45分まで生放送されました。この年の紅白は、多くの注目を浴びた豪華なステージとなりました。

司会陣

今年の司会は、紅組に黒柳徹子、白組に山川静夫アナウンサー、総合司会には中江陽三アナウンサーが担当しました。特に黒柳は、前回から22年ぶりの復帰を果たし、山川は9年連続での白組司会としての役割を全うしました。これに加えて、得点集計センターは生方惠一アナウンサーが担当しました。司会の選出には、竹下景子や松坂慶子といった他の候補者も存在しましたが、最終的に黒柳の名前が選ばれました。

出場歌手

今年の出場歌手は、各組23組ずつに減っており、最終的には紅組から五輪真弓や河合奈保子、白組からは渥美二郎やゴダイゴなどが選ばれました。また、初出場を果たした岩崎良美は、姉の宏美と共に姉妹同時出場を成し遂げ、注目を集めました。

一方、芸能生命の危機が指摘されていた佐良直美は、人気の急落が影響し、出場を果たせませんでした。水前寺清子は新しいレコード会社に移籍し、NHKのアンケートに応じて出場が決まる運びとなりました。

演奏・審査員

演奏は、紅組がダン池田とニューブリードおよび東京放送管弦楽団、白組が小野満とスイング・ビーバーズおよび東京放送管弦楽団によって行われました。審査員には、松本幸四郎や陳舜臣、木田勇などが名を連ね、多彩な顔ぶれとなりました。

ゲスト出演者

今年の紅白には、ザ・チェリーズやニュー・ホリデー・ガールズなどのゲストも登場し、ステージをさらに華やかに演出しました。特に、タモリや田中邦衛などのタレントも参加し、多くの視聴者の心を掴みました。

大会の特色

今回の紅白では、先行と後攻の決定が本番中に行われる試みがなされ、白組が先攻となりました。また、例年のような攻守交代は一切行われず、白組がそのまま進行しました。

ハイライト

特に印象的だったのは、田原俊彦のステージで、野村義男と近藤真彦が登場し、「哀愁でいと」を共に歌った場面でした。また、松田聖子の個性的な衣装や、石野真子のダンスパフォーマンスも話題となりました。

結果

最終的に、紅組が優勝し、通算成績は17勝14敗となりました。視聴者からの電話票による得点集計が行われ、翌年からは新たな方法が導入されることが決まりました。

後日譚

この年、紅組司会としての復帰を果たした黒柳は、その後も紅白に多くの回数出場することになります。また、第32回からは新たな審査方法へと変わり、紅白歌合戦の歴史において記念すべき回となりました。再放送も行われ、多くのファンに懐かしさを提供しました。

このように第31回NHK紅白歌合戦は、豪華な出演者と多彩な演出で彩られ、今日まで語り草となるイベントとして広く知られることとなりました。

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