第31海兵遠征部隊

第31海兵遠征部隊（31st MEU）

第31海兵遠征部隊（31st Marine Expeditionary Unit、略称：31st MEU）は、アメリカ海兵隊の特別な部隊で、日本の沖縄に駐屯しています。この部隊は、恒久的に海外で展開する唯一の海兵遠征部隊として知られています。

概要

第31海兵遠征部隊の司令部は、名護市や恩納村などにまたがるキャンプ・ハンセンに位置し、約2,000名の海兵隊員と約100名の海軍将兵から構成されています。この部隊は、地上戦闘部隊（GCE）、航空戦闘部隊（ACE）、および兵站戦闘部隊（LCE）から成る、多様な編制が特徴です。

編制内容

• - 地上戦闘部隊（GCE）：通常は第1海兵師団から派遣される大隊上陸チーム（BLT）が編成されます。
• - 航空戦闘部隊（ACE）：中型ティルトローター飛行隊（VMM）が含まれ、これには第1海兵航空団のVMM-262やVMM-265が交代して配属されることが多いです。
• - 兵站戦闘部隊（LCE）：第31戦闘兵站大隊がその役割を担います。

このような編制は任務に応じて変動し、例えば2011年の東日本大震災では、特定の大隊や航空機がそれぞれ派遣されて、迅速な支援活動を行いました。これにより、部隊は独立した作戦を遂行できる能力を持つ戦闘単位として機能しています。さらに、第31海兵遠征部隊は、第7艦隊の水陸両用部隊と連携し、迅速に紛争地域に展開することが可能です。これにより、西太平洋地域における即応部隊としての役割を果たしています。

歴史的背景

第31海兵遠征部隊の歴史は、1967年にさかのぼります。この部隊は、ベトナム戦争のために編成されたアルファ特別上陸部隊として出発しました。アルファ部隊は沖縄からベトナムに派遣され、戦争における最初の海兵隊部隊の一つとして知られています。1970年には部隊名が第31海兵隊両用隊に変更され、その後も西太平洋地域での活動を続けました。

1983年には多国籍軍の一員としてレバノンに派遣されました。この時期を経て1985年に一時的に解散しましたが、1992年には第31海兵遠征部隊（特殊作戦能力）として再編成されました。以来、数々の国際的な任務に参加し、イラク戦争や東日本大震災にも派遣されるなど、多岐にわたる活動を展開しています。

現在の活動

最近では、2011年の東日本大震災の際にトモダチ作戦として知られる救援活動に参加し、仙台空港などの復旧支援活動に貢献しました。このように、第31海兵遠征部隊は地域における重要な防衛および支援の役割を担っているのです。

関連項目

• - 在日米軍
• - 普天間飛行場（航空戦闘部隊が展開している）

このように、第31海兵遠征部隊は水陸両用作戦能力を維持し、国際的な任務を遂行し続ける重要な部隊と言えます。

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