第32回エリザベス女王杯

2007年エリザベス女王杯の概説

2007年11月11日に京都競馬場で行われた第32回エリザベス女王杯。この年の3歳牝馬クラシック世代は特にレベルが高く、牝馬のナンバーワンを決める舞台は、古馬との対戦があって大きな注目を集めていました。

レース施行前の状況

出走馬の中には、3歳の中でも特に優れた実績を持つ馬が揃いました。桜花賞および秋華賞の優勝馬であるダイワスカーレット、日本ダービーの勝ち馬ウオッカ、オークスを制したローブデコルテが出走。一方、古馬からは府中牝馬ステークスで素晴らしい走りを見せたデアリングハートやアサヒライジング、アドマイヤキッスに加えて、スワンステークスで注目されたスイープトウショウや、札幌記念を制したフサイチパンドラなど、実力馬が名を連ねました。

特筆すべきは、前年の覇者であるスイープトウショウが再び挑むこと、またフサイチパンドラが天皇賞を回避してこのレースに臨む点です。海外からの出走馬については、ドイツのミスティックリップスが辞退したものの、オーストラリアのチンクェチェントが登録しましたが、結局は辞退しました。結果として、外国馬が出走しない形となったのは昨年に続いてのことです。出走馬数は最終的に14頭となり、レース前の注目度は高まりました。

出走馬と枠順

天候は晴れ、馬場状態は良好で、レースは15時40分に発走。4歳以上は56kg、3歳は54kgの負担重量です。

レース結果と展開

レースは逃げる予想のアサヒライジングがスタートで出遅れる一方、ダイワスカーレットは好スタートを切って主導権を握ります。アサヒライジングは2番手に構え、デアリングハートやローブデコルテ、フサイチパンドラが続く展開になります。レースは淡々とした流れで進み、前半1000mは60.9秒。フサイチは3番手に上がり、ローブデコルテは4コーナーで疲れを見せます。

直線に入ると、ダイワスカーレットが一気に後続を引き離し、悠々と逃げ切って勝利します。この成果により、ダイワスカーレットはG1レースで連勝を達成しました。2着にはフサイチパンドラ、3着にはスイープトウショウが入り、結果的に人気サイドでの決着となりました。

レース後の反響

レース前に最も支持されていたウオッカの出走取り消しは競馬ファンに衝撃を与え、大きな影響を及ぼしました。結果、当日返還金は15億2041万2500円に達しました。ダイワスカーレットの騎手、安藤勝己はこの勝利により、GIレースでのトリプル制覇として一段と名を轟かせました。彼は今後もこの記録を達成するための名騎手として記憶され続けることでしょう。

まとめ

2007年のエリザベス女王杯は、強力な3歳牝馬たちと古馬たちの競演が生まれた特別なレースとなりました。ダイワスカーレットがその中心にあったことは、今後の競馬界においても語り継がれることでしょう。

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