第320師団 (日本軍)

第320師団について

第320師団は、大日本帝国陸軍の師団の一つで、1945年（昭和20年）5月23日に編成されました。この師団は、本土決戦に備えるための第三次兵備の一環として、沿岸地域に配備されることを目的としていました。

編成と配置

第320師団は、他の複数の師団（第303・308・312・316・321・322・344・351・354・355師団）と同時に編成されましたが、その中で唯一、朝鮮半島に配備されました。編成は京城（現在のソウル）で開始され、1945年7月25日に大邱（テグ）で完了しました。担当区域は京城から大邱にかけての地域でした。

終戦時の状況

1945年8月9日のソ連対日参戦を受け、第320師団は歩兵第362連隊を咸興（ハムン）に派遣しました。師団の主力部隊は元山（ウォンサン）へ移動中に終戦を迎えました。そのため、本格的な戦闘を経験することはありませんでした。

師団の構成

師団長

八隅錦三郎 中将（1945年6月1日 - 終戦）

参謀長

石橋松茂 中佐（1945年6月1日 - 終戦）

最終司令部構成

参謀長：石橋松茂 中佐
参謀：本川家喜 少佐

最終所属部隊

歩兵第361連隊（朝鮮）：高原秀信 大佐
歩兵第362連隊（朝鮮）：野坂忠良 中佐
歩兵第363連隊（朝鮮）：古池清一 中佐
第320師団噴進砲隊
第320師団工兵隊
第320師団通信隊
第320師団輜重兵中隊
第320師団野戦病院

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
『別冊歴史読本 戦記シリーズNo.32 太平洋戦争師団戦史』、新人物往来社、1996年。

関連項目

大日本帝国陸軍師団一覧
Last_batch_of_Imperial_Japanese_Army_Divisions#320th_division

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