第35回グラミー賞

第35回グラミー賞：音楽史に残る1993年の祭典

1993年2月24日、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催された第35回グラミー賞は、音楽史における重要な出来事として記憶されています。この年のグラミー賞は、エリック・クラプトンが主要4部門のうち3部門を独占するという、特筆すべき結果となりました。

主要部門の受賞結果

以下に主要4部門の受賞者と、その他注目すべき受賞結果をまとめました。

年間最優秀レコード賞

エリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘヴン」が受賞。アルバム『アンプラグド〜アコースティック・クラプトン』に収録されたこの曲は、クラプトンの代表作として広く知られています。

年間最優秀アルバム賞

エリック・クラプトンの『アンプラグド〜アコースティック・クラプトン』が受賞。アコースティック形式で過去のヒット曲を再演したこのアルバムは、音楽ファンから高い評価を受けました。

年間最優秀楽曲賞

「ティアーズ・イン・ヘヴン」が再び受賞。エリック・クラプトンとウィル・ジェニングスがソングライターとして名を連ねました。

最優秀新人賞

アレステッド・ディベロップメントが受賞。ビリー・レイ・サイラス、ソフィー・B・ホーキンス、クリス・クロス、ジョン・セカダといった、錚々たるメンバーがノミネートされていました。

その他の受賞部門

ポップ、ロック、R&B、ラップ、カントリー、ジャズなど、多岐にわたるジャンルで優れた作品が表彰されました。

ポップ

k.d.ラングの「Constant Craving」が最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス（女性）を受賞。エリック・クラプトンは「ティアーズ・イン・ヘヴン」で最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞しました。セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンの「ビューティー・アンド・ザ・ビースト〜美女と野獣」は、最優秀ポップ・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）を受賞。

ロック

メリッサ・エスリッジが「Ain't It Heavy」で最優秀ロック・ボーカル・パフォーマンス（女性）を受賞。エリック・クラプトンは再び『アンプラグド』で最優秀ロック・ボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞。U2の『アクトン・ベイビー』が最優秀ロック・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）を受賞しました。

R&B

チャカ・カーンが『ウーマン・アイ・アム』で最優秀R&Bボーカル・パフォーマンス（女性）を受賞。アル・ジャロウが『ヘヴン・アンド・アース』で最優秀R&Bボーカル・パフォーマンス（男性）を受賞。ボーイズIIメンの「End of the Road」は、最優秀R&Bパフォーマンス（デュオもしくはグループ）と最優秀R&BソングをW受賞しました。

ラップ

サー・ミックス・ア・ロットの「Baby Got Back」が最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンスを受賞。アレステッド・ディベロップメントの「Tennessee」は、最優秀ラップ・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）を受賞しました。

多様な音楽ジャンルの祭典

グラミー賞は、ポップ、ロック、R&B、カントリー、ジャズといった主要なジャンルに加え、ニューエイジ、ゴスペル、ラテン、ブルース、フォーク、レゲエ、ワールドミュージックなど、非常に幅広いジャンルの音楽を網羅しています。この多様性こそが、グラミー賞が世界中の音楽ファンから支持される理由の一つでしょう。

まとめ

第35回グラミー賞は、エリック・クラプトンの圧倒的な存在感を示すとともに、多様な音楽ジャンルの才能が集結した、記憶に残る祭典となりました。数々の名曲、アルバムが生まれたこの年のグラミー賞は、音楽史において重要な位置を占めています。

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