第37回衆議院議員総選挙

第37回衆議院議員総選挙

1983年12月18日、日本で行われた第37回衆議院議員総選挙は、国会議員の選出を目的とした重要な選挙でした。この選挙は、「ロッキード選挙」とも呼ばれ、その背景には田中角栄元首相に対する有罪判決が影を落としていました。

選挙の背景

中曽根康弘政権の下で、田中角栄前首相のロッキード事件に関する実刑判決が発表され、これが政局に大きな影響を与えました。1983年の夏には衆参同日選挙の可能性が噂されましたが、中曽根首相は解散を見送ったため、衆議院の任期は過去3年を超える異例の事態となりました。また、野党の反発が高まり、最終的には議長の斡旋により年内の総選挙が決定されました。

総選挙の結果は、与党自民党にとって逆風となり、議席を大幅に減少させました。特に、田中角栄の影響力を受けて選挙に臨んだ彼の地元の新潟3区では、彼が相当な票を集めて当選しましたが、自民党全体としては公認候補だけでは単独過半数に届きませんでした。

選挙の詳細

この選挙は1983年11月28日に解散の発表があり、12月3日に公示され、最終的に18日に投票が行われました。選挙制度は中選挙区制と小選挙区制が併用され、合計511の議席が改選されました。有権者数は84,252,608名で、投票率は67.94%と比較的高い数字を記録しました。

選挙の結果

結果として、自民党は36議席を減らし、議席数は215となりました。これは事実上の大敗と考えられています。それに対して、社公民3党は全体的に議席を増やし、特に公明党は過去最多の議席を得ることとなりました。共産党は、やや議席を減少させる結果となり、特に党幹部が落選するなどして影響を受けました。

選挙後、自民党は保守系無所属の追加公認を受けて議席を確保し、新自由クラブとの連立政権を樹立することにより安定を図りました。中曽根内閣はこの選挙を経て第2次内閣へと移行し、55年体制下においても唯一の連立政権を形成しました。

選挙後の動向と影響

選挙後の国会は1983年12月26日に召集され、議長選挙では自民党の福永健司が当選しました。また、内閣総理大臣指名選挙では中曽根康弘が再選されました。この選挙は長期にわたる政局の流れにおいて重要な転機とされ、その後の日本政治に大きな影響を及ぼしました。

最終的に、この選挙は政治の世界に新たな風を吹き込み、数多くの新旧の政治家が登場しました。特に自民党の中からは後に大物政治家として名を馳せる候補者が初当選し、政界の動向は大きく変わることとなりました。

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