第37航空軍 (ロシア空軍)

第37航空軍について

第37航空軍（ロシア語: 37-я воздушная армия）は、かつて存在したロシア連邦空軍の軍級部隊であり、特に核戦略能力を了した部隊でした。2009年には遠距離航空コマンドへと改編され、その後もロシアの航空戦力の一環として重要な役割を果たしました。

任務と使命

この部隊は、Tu-95およびTu-160といった戦略爆撃機を装備し、敵国への核打撃を任務としていました。そのため、ロシア連邦軍最高司令官（ロシア連邦大統領）の直属部隊とされ、時には遠距離航空隊や戦略航空隊とも呼ばれます。このような特殊な任務を帯びることで、第37航空軍はロシアにおける空軍の柱となっていました。

編成と構成

第37航空軍は、主に2個の重爆撃機師団で構成されていました。2009年7月の段階では、76機の重爆撃機（主にTu-160及びTu-95MS）と共に、844発の核巡航ミサイル（Kh-55、Kh-55SM）が配置されていました。

第22親衛重爆撃機師団

第22親衛重爆撃機師団は、サラトフ州エンゲリスにその司令部を置き、3個の重爆撃機航空連隊から構成されていました。具体的には、以下のような構成です。

• - 第52親衛重爆撃機航空連隊（シャイコフカ）：Tu-22M3を配備
• - 第121親衛重爆撃機航空連隊（エンゲリス）：Tu-160およびTu-95MSを配備
• - 第840重爆撃機航空連隊（ソリツィ）：Tu-22M3を配備

また、もともと第184重爆撃機航空連隊であった第6213航空機装備保管処分基地も存在し、Tu-95MSを保有していました。

第326重爆撃機師団

一方で、第326重爆撃機師団はハバロフスク地方ウクラインカに司令部を構え、4個の重爆撃機連隊で組織されていました。具体の連隊を挙げると、

• - 第79重爆撃機連隊（ウクラインカ）：Tu-95MSを配備
• - 第132重爆撃機連隊：Tu-22M3を配備
• - 第182親衛重爆撃機連隊：Tu-95MSを配備
• - 第200親衛重爆撃機連隊：Tu-22M3を配備

この師団全体で、合計40機のTu-95MSを所有していました。

軍直轄部隊

第37航空軍には、いくつかの直轄部隊も存在しました。これには、リャザニに位置する第43飛行要員戦闘訓練・再訓練センターや、独立した空中給油機航空連隊が含まれます。第43センターには第49重爆撃機訓練連隊があり、Tu-22M3×8機とTu-95MS×6機が配備されていました。また、An-24やAn-26を持つ第3119基地、Il-78空中給油機を有する第203独立空中給油機航空連隊も存在しました。

これらの情報は、第37航空軍がどのような規模と能力を持っていたかを示す重要な要素であり、ロシアの航空戦力におけるその位置づけを理解する手助けとなります。

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