第39回都市対抗野球大会

第39回都市対抗野球大会 概要

第39回都市対抗野球大会は、1968年7月27日から8月6日まで後楽園球場で行われました。この大会には前年の優勝チームである横浜市・日本石油を含む合計31チームが出場し、その中には倉敷市・三菱重工水島、高知市・高知相互銀行の2チームが初めて参加しました。

大会の変更点

この大会から重要なルール変更があり、これまで行われていた3位決定戦が廃止されました。準決勝で敗れた2チームには、どちらも黄獅子旗が授与されることになりました。このルール変更は、チームにとって新たなモチベーションとなり、選手たちのプレーにも良い影響を与えました。

名勝負の数々

大会中の注目された試合の一つは、準決勝の日本石油対河合楽器の試合でした。ここで起きた事件は、多くの注目を集めました。試合中、ホームランを打った選手が2塁ベースを踏み忘れたとしてアウト判定を受け、日本石油の北崎健二監督はその判定に抗議。選手をバスまで引き揚げさせるという異例の事態が発生しました。結果的には大会本部の説得により、56分の中断を経て試合は再開されました。

実力拮抗のトーナメント

大会全体としては、32試合のうち14試合が1点差という非常に接近した戦いが繰り広げられました。この中を勝ち抜いたのは姫路市・富士製鐵広畑チームで、彼らは驚異的な防御力を見せました。特に、彼らの守備は堅固で、5試合の中でわずか2失点という実績を残し、見事に初の黒獅子旗を獲得しました。富士製鐵は、室蘭、釜石、広畑の3チームを送り込み、ついに頂点に立ちました。

出場チームと結果

大会の各ラウンドでは、以下のような試合が行われました。

• - 1回戦
• - 2回戦
• - 準々決勝
• - 準決勝
• - 決勝（8月6日）

決勝戦では、富士鉄広畑が神部選手の活躍で松井選手率いる相手チームに勝利し、初優勝を果たしました。

表彰選手

大会では多くの選手が表彰されました。

• - 橋戸賞：神部年男投手（富士鉄広畑）
• - 久慈賞：堀内嗣郎一塁手（河合楽器）
• - 小野賞：後藤晃吾投手（八幡製鉄）
• - 首位打者賞：古田昌幸監督兼二塁手（熊谷組）※打率.455（11打数5安打）
• - 打撃賞：下田鎮男外野手（鐘淵化学/松下電器）

また、10年連続出場の選手たちも表彰され、次の選手がその名を刻みました。

• - 西村博司内野手（北海道拓殖銀行）
• - 宮地昭雄遊撃手（鐘淵化学/住友金属）

最後に、応援団コンクールでは以下のような結果が発表されました。

• - 最優秀賞：河合楽器
• - 優秀賞：日本石油
• - 敢闘賞：富士鉄広畑
• - 特別賞：該当なし

このように、第39回都市対抗野球大会は、数々のドラマとともに幕を閉じ、また新たな歴史を刻む大会となりました。

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