神部年男

神部 年男（かんべ としお）

神部年男は、1943年3月24日に兵庫県加古郡で生まれた元プロ野球選手であり、投手としてのキャリアを持つ。その後はコーチや解説者としても活動している。

経歴

プロ入りまで

神部は播磨町立播磨中学校を経て、兵庫県立高砂高等学校を卒業しました。その後、三菱製紙に進み、準硬式野球で才能を発揮します。1965年に富士製鐵広畑に移り、1966年には都市対抗野球に出場。ここでは住友金属の補強選手として活躍し、準決勝では大昭和製紙を完封し、決勝に進出。その試合は延長戦で熊谷組に敗れたものの、その実力を証明しました。1966年のドラフトで読売ジャイアンツに指名されますが、これを辞退し、富士製鐵広畑に残留します。

現役時代

近鉄バファローズ時代

1969年のドラフトで近鉄バファローズに入団し、1970年から先発投手としてチームに貢献します。初年度には8勝を挙げ、71年にはリーグ最多の51試合に登板しました。特に1975年には、藤井寺球場で南海ホークス戦においてノーヒットノーランを達成。この偉業は彼のキャリアの中でも特に記憶に残る瞬間でした。

ヤクルト・スワローズ時代

1979年にヤクルトスワローズに移籍し、ここでも先発投手として起用されます。1980年には読売ジャイアンツの王貞治選手に通算868号となる本塁打を打たれ、そのことが多くの話題を呼びました。1981年から1982年にかけては抑えとしてもプレーし、1982年に引退を決意しました。

引退後の活動

引退後は、ヤクルトで二軍投手コーチを務め、その後近鉄の投手コーチへと転任。1997年から2001年にはオリックスの一軍投手コーチを務め、再び近鉄に戻りその後韓国の起亜タイガースでも投手コーチとして活躍しました。特に2009年には起亜タイガースを韓国シリーズ優勝に導き、国内外の選手育成に貢献しました。

選手としての特徴

神部は、フィールディングや牽制球の技術に優れており、特に盗塁を防ぐための独自の技術を持っていました。彼は、通算盗塁数日本記録保持者の福本豊選手と対峙した際、彼の癖を見抜き、効果的に牽制球を投げ続けました。この結果、福本は神部相手に盗塁を成功させることが難しかったと回想しています。

詳細情報

年度別投手成績

• - 初記録

- 初登板・初勝利：1970年4月14日、対東映フライヤーズ
- 初奪三振：同日、対大杉勝男
- その他の記録にはノーヒットノーランやオールスターゲーム出場が含まれます。

神部年男のプロ野球選手としての彼の貢献は、単に成績だけでなく、彼が指導者として生み出した多くの選手にも影響を与えています。野球界全体において重要な役割を果たしてきた彼の軌跡は、今後の世代にも引き継がれることでしょう。

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