第4回明治神宮野球大会

第4回明治神宮野球大会

1973年の秋、学生野球の秋の祭典として「第4回明治神宮野球大会」が開催されました。この大会は、同年11月2日から11月5日までの4日間にわたり、明治神宮野球場および明治神宮第二球場を舞台に行われました。特筆すべきは、今大会から高校の部が新たに設けられた点です。これにより、従来の大学野球に加え、高校野球においても秋の全国一を決める新たな舞台が誕生し、学生野球の全国大会としての性格を一層強めることとなりました。大学野球の部には各地区の強豪校が、そして新設された高校の部には秋季地区大会を勝ち抜いた代表校が集結し、神宮の杜で熱い戦いを繰り広げました。

大会を彩った熱戦

高校の部

初めて開催された高校の部には、全国各地区から選ばれた代表校が出場しました。1回戦では、平安高校が磐城高校に対し7回コールドで勝利を収めるなど、実力を示すチームが現れました。また、若狭高校と柳井商業高校の一戦は、日没により8回コールドとなる緊迫した展開となりました。2回戦に進むと、試合はさらに白熱。大分商業高校と日本大学第三高校の試合は、延長10回までもつれ込む接戦となりました。そして準決勝では、特に注目すべき試合が行われました。平安高校対高知高校のカードは、なんと延長18回に及ぶ壮絶な死闘となりました。両チーム一歩も譲らない息詰まる投手戦、そしてチャンスでの攻防が続き、最後は平安高校がサヨナラでの勝利を掴み取るという、大会史に残る劇的な幕切れとなりました。もう一つの準決勝では、若狭高校が大分商業高校を下し、決勝へと駒を進めました。

大学の部

大学の部にも、全国から地区代表校が集結しました。1回戦では、明治大学が久留米大学を接戦で退け、駒澤大学は愛知工業大学に、同志社大学は旭川大学に、神奈川大学は近畿大学工学部にそれぞれ勝利し、準決勝へ進出しました。準決勝では、同志社大学が明治大学との強豪対決を制し、駒澤大学が神奈川大学を下して、それぞれ決勝進出を決めました。

（※インプット情報に決勝戦の結果は含まれておりません）

大会を終えて

大会の栄冠に輝いた優勝校には、明治神宮宮司（大会会長）より表彰状、優勝旗、そして優勝メダルが贈られます。また、明治神宮崇敬会理事長（大会顧問）からは明治神宮崇敬会優勝杯が授与されました。惜しくも優勝に届かなかった準優勝校にも、その健闘を称え、財団法人全日本大学野球連盟副会長（大会実行委員）から表彰状と準優勝メダルが、そして明治神宮崇敬会理事長からは明治神宮崇敬会準優勝杯が贈られました。

関連項目

本大会に関連する全国大会として、同年度の「第22回全日本大学野球選手権大会」、翌年度の「第46回選抜高等学校野球大会」、そして同年度の「第56回全国高等学校野球選手権大会」などが挙げられます。これらの大会は、それぞれの季節における学生野球の頂点を決める大会であり、本大会と共に学生野球の歴史を彩る重要な位置を占めています。

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