第42回ロサンゼルス映画批評家協会賞

2016年12月4日、第42回ロサンゼルス映画批評家協会賞の受賞結果が発表されました。本賞は、ロサンゼルス映画批評家協会によって毎年開催され、その年の優れた映画作品や映画関係者を表彰する権威ある賞です。2016年は、多様なジャンルの作品がノミネートされ、激しい競争が繰り広げられました。

最も注目を集めたのは作品賞です。圧倒的な支持を集めたのは、バリー・ジェンキンズ監督による『ムーンライト』でした。繊細な人間描写と美しい映像で高い評価を受け、作品賞の栄冠に輝きました。一方、ミュージカル映画として話題を呼んだ『ラ・ラ・ランド』は惜しくも次点となりました。

監督賞も『ムーンライト』のバリー・ジェンキンズ監督が受賞しました。彼の類まれな演出力とストーリーテリングは、批評家たちから絶賛されました。次点は、革新的な映像表現で観客を魅了した『ラ・ラ・ランド』のデミアン・チャゼル監督でした。

主演男優賞は、『パターソン』で印象的な演技を見せたアダム・ドライバーが受賞しました。彼の繊細で抑制された演技は、多くの批評家の心を掴みました。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレックは、惜しくも次点となりました。

主演女優賞は、フランスの女優イザベル・ユペールが『未来よ こんにちは』と『エル ELLE』の2作品で受賞しました。彼女の圧倒的な存在感と卓越した演技力は、世界中の批評家から高い評価を得ています。次点は『Christine』のレベッカ・ホールでした。

助演男優賞は、『ムーンライト』で重要な役割を演じたマハーシャラ・アリが受賞しました。彼の熱演は、作品全体のクオリティをさらに高めるものとなりました。『沈黙 -サイレンス-』で存在感を示したイッセー尾形は次点となりました。

助演女優賞は、『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』で輝かしい演技を見せたリリー・グラッドストーンが受賞しました。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のミシェル・ウィリアムズは次点でした。

脚本賞は、ブラックユーモアと社会風刺が絶妙に融合した『ロブスター』のヨルゴス・ランティモスとエフティミス・フィリップが受賞しました。次点は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケネス・ロナーガンでした。

アニメ映画賞は、日本アニメーションの傑作『君の名は。』が受賞しました。繊細な作画と心を揺さぶるストーリーで、世界中のアニメファンを魅了しました。『レッドタートル ある島の物語』が次点となりました。

外国語映画賞は、韓国映画『お嬢さん』が受賞しました。洗練された演出と複雑な人間関係が評価されました。ドイツ映画『ありがとう、トニ・エルドマン』が次点でした。

ドキュメンタリー映画賞は、『O.J.: Made in America』が受賞しました。歴史的な事件を深く掘り下げたその内容は、高く評価されました。『私はあなたのニグロではない』が次点となりました。

編集賞は、『O.J.: Made in America』のブレット・グラナト、ベン・ソザンスキー、マヤ・ムンマが受賞しました。次点は『ラ・ラ・ランド』のトム・クロスでした。

撮影賞は、『ムーンライト』のジェームズ・ラクストンが受賞しました。次点は『ラ・ラ・ランド』のリヌス・サンドグレンでした。

音楽賞は、『ラ・ラ・ランド』のジャスティン・ハーウィッツ、ベンジ・パセク、ジャスティン・ポールが受賞しました。次点は『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命|ジャッキー_ファーストレディ 最後の使命』のミカ・レヴィでした。

美術賞は、『お嬢さん』のリュ・ソンヒが受賞しました。次点は『ラ・ラ・ランド』のデヴィッド・ワスコでした。

新人賞は、『Krisha』のトレイ・エドワード・シュルツとクリシャ・フェアチャイルドが受賞しました。

功労賞はシャーリー・マクレーンが、ダグラス・エドワード実験/自主映画賞は『The Illinois Parables』が、そして特別賞はターナー・クラシック・ムービーズが受賞しました。

この結果を見ると、2016年は『ムーンライト』と『ラ・ラ・ランド』が多くの賞を席巻した年だったことが分かります。しかし、それ以外にも多くの優れた作品が評価され、映画界の多様性と豊かさを改めて感じさせる結果となりました。

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