第43回衆議院議員総選挙

第43回衆議院議員総選挙の概要

第43回衆議院議員総選挙は、2003年11月9日に実施された日本の国会・衆議院の選挙であり、21世紀に入って初めての衆議院選挙となります。この選挙では、自民党（自由民主党）と公明党、保守新党による与党連立政権が絶対安定多数を維持しましたが、自民党は議席を10減少させ、結果として与党全体で12議席の減少となりました。この選挙の結果、自民党は単独で過半数を維持することに成功しました。

一方、野党の主力である民主党は議席を大幅に増やし、177議席を獲得しました。この数字は、自民党以外の政党が得た議席としては1958年の第28回衆議院選挙以来、最大でした。この選挙を通じて、日本の政治情勢は「二大政党制」の色合いを強めることとなりました。さらに、日本共産党や社会民主党は議席を減少させ、その影響を受けて二大政党の対立がより際立つことになります。

重要な選挙データ

選挙は、2003年10月10日に解散し、10月28日に公示されました。投票日は11月9日で、480の議席が改選されました。小選挙区制と比例代表制を組み合わせた小選挙区比例代表並立制が採用され、全体の有権者数は102,306,684名で、投票率は約59.8%に達しました。

内閣と政党情勢
この選挙を行った当時の内閣は第1次小泉第2次改造内閣で、総理大臣は小泉純一郎（自由民主党総裁）でした。選挙後は第2次小泉内閣が発足し、自公連立政権が維持されました。

選挙における課題と争点

選挙ではいくつかの重要な争点がありました。今回の選挙は、国政選挙として初めて明確なマニフェストが掲げられたことが特徴です。特に、高速道路の無料化といった政策が議論の対象となりました。

選挙活動と内情
この選挙においては、自民党内で73歳以上の候補者を比例区では公認しない「73歳（比例）定年制」が導入され、これが実施されることで特有の混乱を生む場面もありました。中曽根康弘元首相や宮澤喜一元首相がこのルールの適用に難色を示しながらも、最終的には立候補を辞退する結果となりました。また、公認争いの敗者が無所属で立候補するケースも多く見られ、当選者の中には無所属での成功を収めた候補者もいました。

選挙結果として与党側は議席減少を抑えた一方、民主党の躍進が目立ちました。特に大都市部においては票の集まりが顕著で、自民党を超える結果を見せました。また、日本共産党や社会民主党は支持が減少し、厳しい結果に直面しました。

結論

第43回衆議院議員総選挙は、自民党と民主党の間で激しい議席争奪戦が展開され、これまでの政局の流れを大きく変える出来事となりました。特に、民主党の躍進は政治の枠組みを変えるきっかけとなり、今後の日本の政治に多大な影響を与えることになりました。この選挙により、二大政党制が具体的な形となったことは、今後の選挙や政治動向にも強く影響していくでしょう。

もう一度検索