第44回ゴールデングローブ賞

第44回ゴールデングローブ賞は、1986年に公開または放送された優れた映画およびテレビ番組を称える祭典として開催され、1987年1月31日にその受賞者が発表されました。

映画部門

映画部門では、ドラマ部門の作品賞にオリバー・ストーン監督の『プラトーン』が輝きました。同じくドラマ部門の主演男優賞は『モナリザ』のボブ・ホスキンスが受賞。主演女優賞は『愛は静けさの中に』のマーリー・マトリンが手中にしました。

ミュージカル・コメディ部門の作品賞は、ウディ・アレン監督の『ハンナとその姉妹』が受賞。主演男優賞には『クロコダイル・ダンディー』のポール・ホーガンが、主演女優賞には『ロンリー・ハート』のシシー・スペイセクがそれぞれ選ばれました。

監督賞は『プラトーン』のオリバー・ストーンが受賞し、作品賞との二冠を達成しました。助演男優賞は『プラトーン』のトム・ベレンジャー、助演女優賞は『眺めのいい部屋』のマギー・スミスが受賞しています。

脚本賞は『ミッション』のロバート・ボルトが、作曲賞も同じく『ミッション』のエンニオ・モリコーネが受賞し、同作品が脚本・音楽の分野で高く評価されました。

歌曲賞は、『トップガン』の主題歌である「Take My Breath Away」（作曲：ジョルジオ・モロダー、作詞：トム・ホイットロック）が選ばれました。外国語映画賞は、オランダ映画の『追想のかなた』が受賞を果たしています。

各部門では数々の名作や名演がノミネートされていました。ドラマ部門作品賞には『プラトーン』のほか、『眺めのいい部屋』、『愛は静けさの中に』、『モナリザ』、『スタンド・バイ・ミー』、『ミッション』といった力作が名を連ねました。ミュージカル・コメディ部門作品賞には、『ハンナとその姉妹』の他に、『ロンリー・ハート』、『クロコダイル・ダンディー』、『ビバリーヒルズ・バム』、『ペギー・スーの結婚』、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』などが候補となっていました。

俳優部門では、主演男優賞（ドラマ部門）にハリソン・フォード、ウィリアム・ハート、ポール・ニューマンらが、主演女優賞（ドラマ部門）にはジュリー・アンドリュース、アン・バンクロフト、シガニー・ウィーバーといった実力派がノミネート。ミュージカル・コメディ部門でも、主演男優賞にマシュー・ブロデリック、ジャック・レモン、主演女優賞にジュリー・アンドリュース、メラニー・グリフィス、キャスリーン・ターナーらが候補となり、激しい競り合いとなりました。助演男優賞には、映画『ブルーベルベット』と『勝利への旅立ち』でダブルノミネートされたデニス・ホッパーや、マイケル・ケイン、レイ・リオッタらが、助演女優賞にはリンダ・コズラウスキー、ダイアン・ウィースト、キャシー・タイソンらがノミネートされ、層の厚さを示しました。

テレビ部門

テレビ部門では、ドラマ部門の作品賞に『L.A.ロー七人の弁護士』が選ばれました。主演男優賞（ドラマ部門）は『ザ・シークレット・ハンター』のエドワード・ウッドワードが、主演女優賞（ドラマ部門）は『ジェシカおばさんの事件簿』のアンジェラ・ランズベリーが受賞しています。

ミュージカル・コメディ部門の作品賞には「The Golden Girls」が輝きました。主演男優賞（ミュージカル・コメディ部門）は『こちらブルームーン探偵社』のブルース・ウィリスが、主演女優賞（ミュージカル・コメディ部門）は同じく『こちらブルームーン探偵社』のシビル・シェパードが受賞し、同作の主演コンビが揃って受賞する快挙となりました。

ミニシリーズ・テレビ映画部門の作品賞は「Promise」が受賞。主演男優賞（ミニシリーズ・テレビ映画部門）は「Promise」で主演したジェームズ・ウッズが受賞し、作品賞との同時受賞となりました。主演女優賞（ミニシリーズ・テレビ映画部門）は「Christmas Eve」のロレッタ・ヤングが選ばれています。

助演男優賞は『アナスタシア/光・ゆらめいて|アナスタシア_光・ゆらめいて』のジャン・ニクラスが、助演女優賞は『アナスタシア/光・ゆらめいて|アナスタシア_光・ゆらめいて』のオリヴィア・デ・ハヴィランドが受賞し、『アナスタシア/光・ゆらめいて|アナスタシア_光・ゆらめいて』がテレビ部門の助演カテゴリーで強さを見せました。

テレビ部門でも、人気シリーズや話題作からのノミネートが多数見られました。ドラマ部門作品賞には『L.A.ロー七人の弁護士』のほか、『女刑事キャグニー&レイシー』、『ダイナスティ』、『特捜刑事マイアミ・バイス』などが、ミュージカル・コメディ部門作品賞には「The Golden Girls」の他に、『チアーズ』、『コスビー・ショー』、『ファミリータイズ』といった人気コメディがノミネートされていました。

第44回ゴールデングローブ賞は、その年の映画界とテレビ界を彩った多様な作品や才能に光を当て、栄誉を称える場となりました。

もう一度検索