第47回ロサンゼルス映画批評家協会賞

第47回ロサンゼルス映画批評家協会賞：2021年映画界を彩った作品と才能たち

2021年12月20日、ロサンゼルス映画批評家協会は、その年の優れた映画作品を表彰する第47回ロサンゼルス映画批評家協会賞の受賞者を発表しました。世界中から注目を集めた数々の作品がノミネートされる中、栄えある受賞に輝いたのは、まさに映画史に刻まれるべき才能と作品たちでした。

作品賞という映画界における最高峰の栄誉を手にしたのは、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』でした。繊細な演出と奥深い人間ドラマで世界中の映画ファンを魅了した本作は、この賞を受賞することで、その高い評価を改めて証明することとなりました。惜しくも次点となったのは、ジェーン・カンピオン監督による『パワー・オブ・ザ・ドッグ』です。

監督賞は、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で圧倒的な存在感を示したジェーン・カンピオンが受賞しました。彼女の卓越した演出力と、登場人物たちの複雑な心理描写は、高い評価を受けました。一方、次点には『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介が選ばれ、日本映画界の底力を見せつけました。

主演男優賞は、『レッド・ロケット』で鮮烈な演技を見せたサイモン・レックスが受賞。圧倒的な存在感で観客を惹きつけた彼の演技は高く評価されました。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で存在感を示したベネディクト・カンバーバッチが惜しくも次点となりました。

主演女優賞は、『パラレル・マザーズ』で繊細な演技を見せたペネロペ・クルスが受賞しました。彼女の演技は、作品に深みと奥行きを与え、多くの観客を感動させました。一方、『わたしは最悪。』で注目を集めたレナーテ・レインスヴェは次点となりました。

助演男優賞は、なんと2名受賞という結果に。ヴァンサン・ランドン（『TITANE/チタン|TITANE_チタン』）とコディ・スミット＝マクフィー（『パワー・オブ・ザ・ドッグ』）の両名が、その圧倒的な存在感と演技力で審査員を魅了しました。

助演女優賞は、『ウエスト・サイド・ストーリー』で鮮烈なデビューを飾ったアリアナ・デボーズが受賞。彼女の演技は、作品に華やかさと深みを与えました。次点には『ドリームプラン』のアーンジャニュー・エリスが選ばれました。

脚本賞は、『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介と大江崇允のコンビが受賞。彼らの緻密で繊細な脚本は、作品全体を支える重要な要素となりました。次点には、『リコリス・ピザ』のポール・トーマス・アンダーソンが選ばれました。

アニメ映画賞は、『FLEE フリー』が受賞。アニメーションの可能性をさらに広げた作品として、高い評価を得ました。『竜とそばかすの姫』は次点となりました。

外国語映画賞は、フランス映画『Petite Maman』が受賞。繊細な演出と美しい映像美が評価されました。次点は、ボスニア・ヘルツェゴビナ、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、トルコ合作の『アイダよ、何処へ?』でした。

ドキュメンタリー映画賞は、『サマー・オブ・ソウル（あるいは、革命がテレビ放映されなかった時）』が受賞しました。歴史的な出来事を鮮やかに描き出した作品として高く評価されました。『プロセッション -救済への行進-』が次点となりました。

編集賞は、『サマー・オブ・ソウル（あるいは、革命がテレビ放映されなかった時）』のジョシュア・L・ピアソンが受賞しました。彼の編集技術は、作品にリズムと緊張感を与え、観客を惹きつけました。

撮影賞は、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のアリ・ワグナーが受賞。息を呑むような美しい映像美が評価されました。

音楽賞は、『パラレル・マザーズ』のアルベルト・イグレシアスが受賞。彼の音楽は、作品の世界観をさらに豊かに彩りました。

美術賞は、『バーブ&スター ヴィスタ・デル・マールへ行く』のステイーヴ・サクラドが受賞。独創的な美術デザインが高く評価されました。

新人賞は、タチアナ・ウエソ（『Prayers for the Stolen』）とシャタラ・ミシェル・フォード（『Test Pattern』）の2名が受賞しました。

功労賞は、メル・ブルックスとダグラス・エドワードが受賞しました。

ダグラス・エドワード実験/自主映画賞は、『The Works and Days (of Tayoko Shiojiri in the Shiotani Basin)』が受賞しました。

この第47回ロサンゼルス映画批評家協会賞は、2021年の映画界を彩った才能と作品を改めて認識する機会となりました。受賞作品は、映画史に輝く、重要な作品として記憶されることでしょう。

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