第5共和国 (テレビドラマ)

ドラマ『第5共和国』の概要

『第5共和国』（だいごきょうわこく、제5공화국）は、2005年4月23日から9月11日まで、韓国のMBCで放送されたテレビドラマです。本作は、1979年の朴正煕大統領の暗殺事件を皮切りに続く韓国の政治的混乱を、全斗煥を中心に描いています。このドラマは、軍事独裁政権下の韓国の歴史を物語にし、MBCの「共和国」シリーズとして9年ぶりの復活作品でもあります。

放送内容

全41話で構成されており、物語は1979年の朴正煕暗殺事件から始まります。続いて、粛軍クーデター、5・17非常戒厳令拡大措置、光州事件、全斗煥による権力掌握、そして第五共和国成立後の民主化に至るまでの重要な出来事を描いています。また、1987年の6月民主抗争や、金泳三政権による全斗煥らの逮捕、裁判、さらには特赦に至るまで、多岐にわたる政治的事件が取り上げられています。

このドラマは、全斗煥の集権的権力の形成と彼の大統領としての使命、さらに彼の没落を主軸として展開されます。物語の進行に合わせて、韓国の政治史が反映され、その背景には複雑な人間関係や権力争いが描かれています。

主な登場人物

ドラマには数多くの登場人物が現れ、実在した政治家や軍人がキャラクターとして描かれています。例えば、全斗煥は俳優イ・ドックァによって、彼の妻である李順子はキム・ヨンランによって演じられています。また、盧泰愚や、度々クーデターに関与した軍部の高官たちが物語の重要な役割を果たします。

社会的反響

本作は放送当時に非常に大きな物議を醸し出し、登場人物の多くが既に実在していることもあって、反発の声が上がりました。特に、当時の軍内部からは、事実を意図的に歪曲し、軍の残虐行為を誇張しているとの批判が相次ぎ、制作側は声明を発表する事態となりました。さらに、ドラマ内での描写により訴訟問題に発展するなど、社会的な影響を大きく残しました。

このように『第5共和国』は、韓国の歴史に名を残す様々な事件を詳細に描写し、視聴者に強いメッセージを送りました。また、ドラマは、視聴者にとって韓国の政治的背景を理解する上での重要な資料ともなっています。

関連項目

本ドラマは、以下のような関連する歴史的出来事や公式資料を参照することで、視聴者がより深く韓国の歴史を学ぶ手助けになっています。

• - 朴正煕暗殺事件
• - 粛軍クーデター
• - 5・17非常戒厳令拡大措置
• - 光州事件
• - 金大中事件
• - スージー・キム事件

そのため、物語はただの娯楽ではなく、韓国の近現代史を学ぶ上での貴重な作品となっているのです。

もう一度検索