第5師団 (朝鮮人民軍)

第5歩兵師団の概要

第5歩兵師団（だいごほへいしだん）は、朝鮮人民軍の正規師団として、その起源は中国人民解放軍第164師に遡ります。その歴史は、朝鮮義勇軍第3支隊にまで遡り、1945年以降は中国共産党の指揮のもとで活動を行ってきました。1949年に朝鮮民主主義人民共和国に編入され、1950年の朝鮮戦争では大きな役割を果たしました。

前史

1942年、朝鮮独立同盟の李相朝（後の第3支隊の指導者）は、延安から北満州への派遣活動を開始しました。1945年にはハルビンにおいて独立大隊を編成し、この部隊は800名以上の朝鮮人青年で構成されました。李相朝は大隊長として、部隊を率いて訓練を行い、日本製の武器で武装することができました。

その後、朝鮮義勇軍第3支隊への改編が行われ、時代が進むにつれてその力を増強することとなりました。新たに構成された部隊は、松江軍区の指揮下で活動し、多くの戦闘経験を積むことになります。1946年に中共東北局の指導のもと、朝鮮義勇軍は中国の地方部隊に改編され、徐々に朝鮮半島への帰国を果たしていきました。

1948年には、独立第11師が設立され、冬季には長春の占領作戦に参加。その後、第164師団に改称されました。この時点で、部隊の兵力は約8000名に達し、人民軍への編入のための準備が進められていきました。

朝鮮戦争

朝鮮戦争の勃発が近づく中、第5歩兵師団は1950年6月、東海岸に配置されました。韓国軍第8師団に対して攻撃を仕掛ける任務を担い、部隊は作戦を展開。6月25日、38度線全域で人民軍の南侵が開始され、東海岸では順調に進撃を続けましたが、アメリカ海軍の封鎖によって行動が制約されることとなります。

師団は数回の激しい戦闘を経て大きな損害を受け、7月上旬には約1800名の兵力を失いました。特に、浦項の戦いでは両軍が攻防を繰り返し、第5歩兵師団も多くの兵を失います。9月には体制を整えるために後退し、当時の兵力はおよそ3000名にまで減少していました。

その後、中国人民志願軍が参戦し、山岳地域での逼塞が続く中、1951年春には西海岸に移動。しかし、停戦時まで大きな戦闘に巻き込まれることはありませんでした。その結果、戦争を通じて第5歩兵師団は堅固な地位を築くこととなり、特に第10連隊はその戦功によって近衛連隊の称号を獲得します。

結論

第5歩兵師団は、その歴史の中で多くの変革を経験しながら現在に至っています。中国人民解放軍を起源とするこの部隊は、戦争時の経験を活かして多くの役割を果たし続けています。朝鮮半島の歴史と文化の重要な一翼を担う存在として、その役割は今後も続くことでしょう。

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