第51回世界卓球選手権個人戦

第51回世界卓球選手権個人戦

2011年5月8日から5月15日にかけて、オランダのロッテルダムにあるアホイ・ロッテルダムで行われた第51回世界卓球選手権個人戦。この大会はオランダでの開催が代表的なものとして1955年のユトレヒト、1999年のアイントホーフェンに次ぐ3回目となり、卓球界にとって重要なイベントになりました。

大会の重要性

この大会の結果は、2012年ロンドンオリンピックにおけるシングルスの出場権に大きな影響を与えました。特に、2011年の世界ランキングで上位28名（各国最大2名まで）がオリンピックに出場できる権利を得ることが決まっていました。そのため、選手たちはこの大会に全力で臨みました。

中国の圧倒的な強さ

21世紀に入ってからの大会では、中国の選手がすべての種目で優勝する傾向にありました。本大会でも同様で、中国選手が男女シングルス、ダブルス、混合ダブルスの5種目すべてで勝利を収め、強さを改めて証明しました。特に、男子シングルスでは張継科が王皓を決勝で下し、初優勝を果たしました。

復興のメッセージ

大会では、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の復興に向けたメッセージ『WASURENAI 3・11』を込めた特別なウェアを、特に日本選手団やそれに賛同した国の選手たちが着用してプレーしました。このメッセージは、国際的な卓球イベントで被災地への思いを伝える象徴的なものとなりました。

ITTF総会と新たな加盟国

大会期間中に開かれたITTF総会では、215の国と地域が加盟し、加盟協会数が国際バスケットボール連盟を超えて全スポーツ中で2番目の規模となることが決まりました。これは卓球の国際的な普及に貢献する一因となりました。

日本選手の活躍と苦戦

日本からは、男子シングルスに水谷隼、松平健太、岸川聖也らが出場しましたが、期待されたメダル獲得には至りませんでした。女子選手も同様で、福原愛や石川佳純が出場しましたが、彼女たちの活躍もメダルにはつながりませんでした。ただし、混合ダブルスでは岸川聖也と福原愛のペアが銅メダルを獲得し、日本勢にとって34年ぶりのメダル獲得となりました。

大会のメディア報道

大会は日本でテレビ東京系列やJ SPORTSでも放送され、福沢朗がメインキャスターを務めました。また、AKB48のメンバーも大会サポーターとしてイベントに参加し、視聴者への盛り上げが図られました。

この第51回世界卓球選手権個人戦は、卓球の競技力の高さを示しただけでなく、世界各地から選手たちが集まり、共に卓球の未来を築く素晴らしい機会でもありました。

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