第51回有馬記念

第51回有馬記念概要

第51回有馬記念は2006年12月24日に中山競馬場で開催されたもので、ディープインパクトがそのラストランで勝利を収めたことが大きな話題となりました。このレースは、名馬ディープインパクトにとって感動的なフィナーレを飾るものであっただけでなく、他の強豪馬たちも集結し、非常に見応えのあるレース展開となりました。

レース前の状況

前年の有馬記念では敗北を喫していたディープインパクトですが、2006年においては凱旋門賞で結果を残せなかったものの、天皇賞（春）、宝塚記念、ジャパンカップといった国内の主要レースで勝利を挙げ、国内競馬界での無敵ぶりを保っていました。彼は10月に引退を発表し、今回のレースが最後の競走となることが決まったため、2年連続でファン投票1位となりました。しかし、その際の投票数は前年よりも減少し、ファンの関心に微妙な変化が見られました。

この他にも、牡馬クラシック二冠を制したメイショウサムソンや、天皇賞（秋）・マイルチャンピオンシップの勝ち馬ダイワメジャー、さらにはメルボルンカップから帰国したデルタブルースやポップロックなど、強力なメンバーが出走しました。最終的に出走馬たちのGI勝ち数は、史上最多の17勝に達しました。

出走馬と枠順

このレースは晴天の中、良馬場で行われました。

レース展開

レースは予定通りの展開でスタートしましたが、スイープトウショウが出遅れるという波乱の幕開けとなりました。アドマイヤメインが先頭で大逃げをかけたものの、実際にはダイワメジャーがこれに続き、先頭に立つ状況となりました。レースは落ち着きを見せつつも、アドマイヤメインは自らの走りに苦しむことになり、各馬は直線に向かってスパートを仕掛けました。

得意の展開となったディープインパクトは、後方から進出し、残り800メートルを通過すると同時に仕掛けを開始。直線で鞭を1発入れただけで、驚異的なスピードで前の馬たちを捕らえ、ゴールへ走り抜けました。レース後には、観客から「ディープ」と称賛の声が沸き起こり、感動的な雰囲気が場内を包みました。

レース結果と達成された記録

ディープインパクトは、このレースでの勝利により、当時の中央競馬GI競走での最多勝記録に並ぶことになりました。また、彼が記録した7勝は、JRAにおける歴代最多勝記録の一つとして名を刻むことになりました。このレースを勝利で飾るという快挙は、彼のキャリアを象徴するものであり、ファンにとっても特別な思い出となりました。

入場者数・レース売上

入場者数は11万7251人で前年から減少し、レース売上も440億円と低迷しました。この背景には、ディープインパクトに対する世間の期待や、彼の引退騒動などが影響したと報じられました。競馬評論家や記者からは、ファンの冷めた反応や期待外れの声が上がることになりました。

最後のエピソード

レース後、中山競馬場ではディープインパクトの引退式が行われ、ファンからのメッセージや特別な馬服が贈られる演出がありました。シンザン以来、41年ぶりに三冠馬がラストランで勝利を収めたことも、特別な意義を持っていました。

このように、第51回有馬記念はディープインパクトにとっての感動的なラストランであり、未来に語り継がれる名レースとなったのです。

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