第65師団 (日本軍)

第65師団について

第65師団は、大日本帝国陸軍の師団の一つで、1943年5月に編成されました。この師団は、独立混成第13旅団と名古屋師管の諸部隊を基に、安徽省の廬州で治安維持を目的として編成された治安師団です。編成後、第13軍の指揮下に入り、廬州とその周辺地域の警備任務に当たりました。

沿革

1943年9月、第17師団が徐州から南方へ転用されたことに伴い、第65師団は廬州の警備に加え、徐州の警備も担当することになりました。この地域は戦略上重要な場所であり、第65師団は終戦までこの地で任務を遂行しました。

師団概要

第65師団は、治安維持を主な目的として編成された師団であり、その任務は地域における安定と秩序の維持でした。以下に、師団の歴代師団長と主要な参謀、そして終戦時の所属部隊構成について詳しく記述します。

歴代師団長

• - 太田米雄 中将：1943年6月10日 - 1944年8月22日
• - 坂口静夫 中将：1944年8月22日 - 1945年3月1日
• - 森茂樹 中将：1945年3月1日 - 終戦

参謀長

• - 大槻章 中佐：1943年6月10日 - 1944年12月30日
• - 折田貞重 大佐：1944年12月30日 - 終戦

最終司令部構成

• - 参謀長：折田貞重大佐
• - 参謀：市川正中佐
• - 高級副官：東義一少佐

最終所属部隊

• - 歩兵第71旅団（名古屋）：大田熊太郎少将

- 独立歩兵第56大隊：岡田功大尉
- 独立歩兵第57大隊：星野輝夫大尉
- 独立歩兵第58大隊：越本寿雄少佐
- 独立歩兵第59大隊：村島英夫大尉

• - 歩兵第72旅団（名古屋）：原田憲義少将

- 独立歩兵第60大隊：南波留八少佐
- 独立歩兵第134大隊：藤本仁一大尉
- 独立歩兵第135大隊：高橋剛大尉
- 独立歩兵第136大隊：瀧本信愛少佐

• - 第65師団砲兵隊：花谷甫大尉
• - 第65師団通信隊：前原正雄少佐
• - 第65師団工兵隊：柿本早苗少佐
• - 第65師団輜重隊：久垣広文大尉
• - 第65師団第1野戦病院：進藤剛少佐
• - 第65師団第2野戦病院：岩本正道少佐
• - 第65師団病馬廠：太田代達夫大尉

参考文献

• - 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
• - 外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
• - 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
• - 『別冊歴史読本 戦記シリーズNo.32 太平洋戦争師団戦史』、新人物往来社、1996年。

関連項目

• - 大日本帝国陸軍師団一覧

第65師団は、その編成から終戦まで、中国戦線において重要な役割を果たしました。特に、廬州と徐州という戦略的に重要な地域での警備活動は、戦局全体に影響を与えたと言えるでしょう。この師団の詳細な歴史は、大日本帝国陸軍の組織構造や、当時の軍事状況を理解する上で重要な資料となります。

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