第72回東京箱根間往復大学駅伝競走

第72回東京箱根間往復大学駅伝

開催日: 1996年1月2日から3日

実施日程:

• - 往路: 大手町読売新聞東京本社前をスタートし、箱根町芦ノ湖駐車場入口がゴール。
• - 復路: 箱根町芦ノ湖駐車場入口からスタートし、大手町読売新聞東京本社前がゴール。

予選会は1995年10月29日に大井埠頭周回コースで行われ、法政大学が2年ぶりの本戦出場を果たしたものの、前年の中央学院大学は予選で敗退した。

大会の概要
大会前には、前年の出雲駅伝と全日本大学駅伝で好成績を残した中大・早大・山梨学大・神大が注目の4強として優勝候補に挙げられた。

往路

1区

第66回大会以来の混戦となり、駒大の藤田敦史選手が予想を覆し先頭に立ったが、亜大のヤエ・トゥーラ選手が残り600mで藤田選手を抜き、鶴見中継所をトップで通過。優勝候補たちが出遅れた中で、早大は9位、中大は11位、神大は14位、山梨学大は最下位という結果だった。

2区

早大の渡辺康幸選手が短時間で9位からトップに立ち、そのまま独走して区間賞を獲得。中大の松田和宏選手も快走し2位に浮上した。下位からスタートした日大の水田貴士選手が足首を痛めながらも走りきる姿は波乱を呼ぶ結果となった。

3区

早大の中村英幸選手がリードを保ちながらタスキリレー。神大の高津智一選手と山梨学大の中馬大輔選手が追い上げる展開で、高津選手が2位でタスキを渡す。

4区

前回8区区間賞の榎木和貴選手が好走する一方、山梨学大と神大が途中棄権する波乱が展開。榎木選手はタスキを渡す頃には2位に浮上し、トップとの差を詰めた。

5区

早大の小林雅幸選手が区間新記録を樹立し往路優勝を果たした。復路のスタート時には複数の大学が後を追うハイテンションな展開となった。

復路

6区

中大の工藤利寿選手が序盤からペースを引き上げ、早大を逆転。一方、神大の藤脇友介選手は下位のままで出走。

7区

前田敬樹選手と早大の山崎慎治選手による対決が繰り広げられ、前田選手が勝利。遅れた専大は順位を落とした。

8区

中大の川波貴臣選手が圧倒的な速さで走り切り、区間新記録を樹立。早大との差を広げた。

9区

綱崎真二選手が安定した走りでリードを維持し、チームを勝利へ導く。シード権争いでは専大と日体大が競い合った。

10区

中大の大成貴之選手が首位のままゴールし、32年ぶりの総合優勝を達成。早大が準優勝となり、復路での挽回が印象的であった。法大と東海大の争いも激化し、最終的に順大が3位に入る大健闘を見せた。

この大会は、多くの波乱で彩られた名勝負であり、選手たちの健闘が光る結果となった。

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