松田和宏

松田和宏：駅伝とマラソンで活躍した名ランナー

松田和宏（まつだ かずひろ）は、1974年6月24日生まれ、山形県出身の元陸上競技選手で、現在は指導者として活躍しています。専門は長距離走で、特に駅伝とマラソンでその才能を発揮しました。

学生時代：中央大学での躍進

東海大学山形高等学校を経て中央大学に進学した松田は、1年次から主力として活躍しました。出雲駅伝や全日本大学駅伝で好成績を収め、特に箱根駅伝では1年生ながら花の2区を任されるなど、その実力は早くから注目されていました。2年生以降も主要区間を担い、安定した走りでチームに貢献しました。

3年次には出雲駅伝で区間2位となり、前年のリベンジを果たしました。全日本大学駅伝では、アンカーとして1位で襷を受け取りながらも、早稲田大学の渡辺康幸に逆転を許し、優勝を逃すという悔しい経験もしました。しかし、翌年の箱根駅伝では、3年連続で2区を走り、区間2位の快走を見せ、チームの総合優勝に大きく貢献しました。

4年連続で2区を走った最後の箱根駅伝では区間3位となり、学生三大駅伝では区間賞こそなかったものの、常に安定した走りを披露しました。特に、箱根駅伝2区では、留学生選手と互角に渡り合う姿は多くのファンの記憶に残っています。

社会人時代：マラソンへの挑戦

大学卒業後、ダイエーに入社するも、所属チームが廃部となり、佐川急便へ移籍しました。初マラソンとなった福岡国際マラソンでは16位、びわ湖毎日マラソンでは4位に入賞するなど、マラソンランナーとしても才能を開花させました。

2002年のベルリンマラソンでは、日本人トップの6位入賞。翌2003年のベルリンマラソンでは、自己ベストとなる2時間9分49秒を記録し、再び日本人トップの6位入賞を果たしました。この記録は、当時の日本トップレベルのタイムでした。

2006年に現役を引退し、指導者の道へ進みます。

指導者として

引退後は指導者として、後進の育成に尽力しています。石川高等学校では陸上部顧問として、2013年には全国高校駅伝福島大会で男女アベック優勝を果たすなど、その指導力は高く評価されています。

主な戦績

1993年 第5回出雲駅伝 5区区間3位
1993年 第25回全日本大学駅伝 1区区間5位
1994年 第70回箱根駅伝 2区区間4位
1995年 第71回箱根駅伝 2区区間4位
1995年 第7回出雲駅伝 2区区間2位
1996年 第72回箱根駅伝 2区区間2位
1999年 びわ湖毎日マラソン 4位
2002年 ベルリンマラソン 6位
2003年 ベルリンマラソン 6位

自己記録

5000m - 13分55秒70
10000m - 28分51秒40
ハーフマラソン - 1時間3分25秒
マラソン - 2時間9分49秒

関連人物・指導した主な選手

榎木和貴（中央大学時代の同級生）
石本文人
藤田敦史
相澤晃（東洋大学卒業）
阿部弘輝（明治大学卒業）
* 遠藤日向（住友電工所属）

松田和宏は、選手としてだけでなく、指導者としても多くの実績を残しており、陸上界に大きく貢献しています。その情熱と経験は、多くの次世代のランナーたちに受け継がれていくでしょう。

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